骨髄バンクは天下りを拒否せよ-『東京の会裁判』を支援する集い
野村
「こんな風に天下り役員が誰かを名誉棄損で訴えるような似た事例をご存じだろうか」
若林
「ない。よくあるのは政治家の場合だが、それは選挙までの2、3年の間『ウソなんですよ』と主張するための時間稼ぎとしての訴訟」
野村
「こんなに生々しい発言をしていて、身の危険を感じたことはないか」
若林
「正直こういう場に出てくるのは怖い。ブログで告知すれば人を呼ぶこともできると思うのだけれど、しかし生身の私がどこにいるか知られないよう警戒はしている」
野村
「名誉棄損が成立するかしないかの線引きがあるなら教えてほしい」
宮田信夫弁護士(被告代理人)
「それに答える前に若林さんの話は著書にも載っているので、ぜひ読んでほしい。笑いながら読んでいるうちに段々腹が立ってくるという素晴らしい筆力だ。若い時の遠藤さん(名誉棄損とされている文章を書いた人物)が同じだった。江川紹子さんと2人で参加してくれてたのが、バンク運動をやっていた仲間の弁護士の1人がオウムに一家皆殺しにされたので、江川さんはあちらに全面的に入って行った。残った遠藤さんはババを引いて、江川さんはちゃんとしている。さておき、若林さんの証言のようなことは、公務員の世界では当たり前。バンクに送り込まれたのは彼らからすると悲しいこと。しかしHさんは、1600万円で処遇されたことを不当だと厚生省を訴えるなら分かるが、ボランティア主体で始まってきた財団に来ておきながら、ボランティアを訴えるとは言語道断だ。恐らくそういう歴史を知らないのだろう。名誉棄損が成立するか否かの中身は基本的には真実相当性であり、東京の会通信に書いてあることは紛れもなく事実だ。ただし遠藤さんの文章は、事実か否かとは別に、シャレというか皮肉というかが効いていて、本人にとって不快なものがあるのは事実だろう」
野村
「H氏の現在の情報を知っていたら」
山崎
「(略)」
野村
「先ほど東井さんが財団も大変だと思ったというけれど、そんなに有名な人物だったのか」
東井
「環境庁の問題に関しては新聞でご存じの通り。実は私もとある小さな公庫で彼の部下として一時働いたことがある。(中略)今回の問題が偶発的とは信じられない。起こるべくして起こったと思う。やはり財団やボランティアの側も言うべきは言わないとダメだ」