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報酬改定議論に必要な調査項目が足りない-中医協慢性期包括評価分科会


 事務局が資料説明を終えた後、最初に大塚委員が調査の位置付けについて意見し、その後に椎名委員が調査項目の不十分さを指摘した。
 
 
[大塚宣夫委員(医療法人社団慶成会青梅慶友病院理事長)]
一つ、あの分科会長にも確認を頂きたいのですが、今回の調査でありますけれども、調査をすることについてこの分科会として承認をしたのかどうなのか、ということが前回も議論になったと思うんですね。その調査結果をこういう形で発表することについても、どのような扱いにするのか。この分科会としてオーソライズされていないものであるとするなら、この調査結果も、他のところ(日本慢性期医療協会、健保連)から出てきている調査結果も同等の位置づけとして扱ってしかるべきと思うのですが、いかがでしょうか。そしてもう一つ、こういう形の調査は今回で何回目に当たるのでしょうか。
 
大塚委員と池上分科会長.jpg
[池上分科会長]
まず事務局から説明します。
 
[事務局、佐々木健・保険局医療課課長補佐]
はい。あの、この調査に関しては18年の調査とほぼ同じ形式、比較できる形でやっておりますので、その意味では全く同じ形式となると2回目ということでございます。そういう意味では前回のデータが取れる形でやらせて頂いたということです。
 
[池上分科会長]
この調査をオーソライズした主体はどこかというご質問です。
 
[事務局]
それは前回の会議でもご指摘ございましたけども、そのまあ、この分科会というものの位置付けというものはまたご議論があるというお話もありましたけど、少なくとも18年に医療区分が正式に決定されまして、20年改定に向けてその医療区分が妥当なものであるかどうかを検証して頂くということで18年のこの調査をやっていただいて、そして「医療区分等々は概ね妥当」というご結論を頂いていたと思います。そういう経緯がございましたので、医療区分自体というものを検証するために、必要なデータが議論のために必要であろうということで、医療課の判断で実施をしていたということ。こういうことです。
 
[池上分会長]
それで、あのもう一点大塚委員からご質問あったのは、この調査の位置付けとして、どのように今日ご提示の他の調査結果と比べての位置付けですか、というご質問でした。その点はいかがでしょうか。
 
[事務局]
位置付けということですが、調査の内容とか手法、それから国の予算を使ってやっているということを言えば、18年調査と変わらないものではないかというふうには思っておりますけども、前回の分科会でご指摘ありましたように「手順の問題」ということで申し上げますと、前回18年調査は少なくとも分科会でご議論頂いて調査をしたと。今回は医療課の判断で前回と同様の調査を実施しているということで「手順」という意味では異なると思いますけども、予算面、実施する内容については同等のものと理解しております。
 
[大塚委員]
あの、今のご説明でですね、どういう調査をするか、調査を実施するかしないのかという問題はあると思いますが、その中身をどうするかということをですね。分科会として承認したものが実施されるならば正式資料として取り上げられるのはいいと思うのですが、「やってみたけどこういう結果が出たからこれを"参考資料"として提示します」というぐらいの位置付けではないのですか。その「手順」から言うと。
 
[事務局]
まあ、そう言うことであれば前回もそういうご議論がございましたけども、要するに慢性期分科会の方でその医療区分に関してはご検討いただいて前回改定の時も基本問題小委(中医協診療報酬基本問題小委員会)の方に池上会長からご報告いただいています。ですから、まあ次期改定、22年に通常であればございますけど、それに向けて医療区分の問題、療養病床の医療区分の評価の問題について検討するとしたら慢性期のこの分科会しかないと思っておりますので、そこで議論して頂くためには何らかのデータなり、参考資料が必要だと思いまして、医療課の方で実施しておりましたので、そのデータ自体はない、ということであればご議論できないということでございましょうか。
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