民主党の最先端研究開発支援プログラムの申し入れを評価―嘉山孝正国立大医学部長会議常置委員
国立大学医学部長会議(安田和則北海道大大学院医学研究科長)常置委員の嘉山孝正氏(山形大医学部長)は2日、民主党が「最先端研究開発支援プログラム」の選定内容を見直すよう求める申し入れを行ったことを評価した上で、「本来のライフサイエンスや科学技術費用として使われるのならよいが、これは経団連が喜ぶような箱物が中心に選ばれていた」と苦言を呈した。(熊田梨恵)
嘉山氏は、「このプログラムは自民党の単なるばら撒きだった。(申請内容が)箱物で、工業系や化学系などの中小企業にお金が行くようになっていて、経団連が喜ぶ内容」として、医療系の研究は選ばれにくかったとした。選定もずさんに行われていたとして、「(申請時の)発表と質疑応答がたった10分ずつでこの金額を審査するというのだからとんでもない話で、他の申請者からも批判があった」と述べた。
このプログラムについては、国立大学医学部長会議や私立の大学病院幹部からも選定を見直すよう求める声が多く上がっていた。