「最先端研究開発支援プログラム」選定の見直し求め、申し入れ―民主党
民主党の鈴木寛政調副会長は2日、野田聖子科学技術政策担当相に対し、4日にも最終決定される予定だった「最先端研究開発支援プログラム」について、選定内容を見直すよう求める申し入れを行った。(熊田梨恵)
鈴木議員は申し入れを行った後に記者団に対し、「(補正予算の)附帯決議に基づいた選定作業が行われることを要望すると申し入れた。相手側は、附帯決議に基づいて(選定を)行い、国民に対する説明責任を果たすと言った」と述べた。今回の申し入れは、直嶋正行政調会長や小宮山洋子ネクスト文部科学大臣も承知しており、民主党として行ったものとしている。
このプログラムは、政府・与党による緊急経済対策として補正予算で組まれた総額2700億円のプロジェクトで、文部科学省は「世界最高水準」の研究開発を支援するものとしている。ただ、今年度の補正予算は衆院選のためにアピールしたかった与党の意向が大きく反映されているとして、「ばら撒き予算」との批判が強い。このプログラムは4月に経団連の産業技術委員会が創設を提言していたもので、補正予算の内容を決定する締め切りに追われた文科省が内容を丸呑みしたとの声がある。民主党は緊急経済対策として使われるのではないということを条件に、補正予算案に賛成したが、選定内容が偏っているとして医療関係者からの批判が多かった。
鈴木議員は「国会の議論を無視しているから遺憾だ」と述べ、今回の申し入れに至ったと説明した。
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