医系技官通さず現場の情報集める仕組みを-民主党・仙谷由人衆院議員
民主党の仙谷由人衆院議員(元政調会長)は、厚生労働省が診療報酬改定などのために実施している調査について「初めの結論ありきみたいなところで、リアリティがあまりない気がする」と述べ、保険局や医政局などの医系技官の目を通さず、Eメールや電話などの手段で医療現場の情報を収集する方法を提案した。(熊田梨恵)
今後の民主党の医療政策について、ロハスメディアの取材に答えた。厚労省が実施する医療経済実態調査など、診療報酬改定や制度改正に使われる調査を引き合いに、「厚労省が言う話と我々が現場で聞く話が、あまりにも違い過ぎる。現場で聞く話も必ずしも体系化されていないというか、全体性を持っていない話も多い」と述べ、医療現場の実態を政策決定プロセスに反映させる仕組みが必要と主張。
仙谷議員が考えるアイディアとして、次のように話した。「もうちょっと現場に怖がらずに話をさせることをやればいい。2か月ぐらい、現場の皆さんから言いたいことを今度の厚生労働大臣のところに手紙もしくはメールで出していただく。例えば、『これは保健局や医政局、健康局の医系技官が見ませんので出して下さい』と。来たものをスタッフに整理させて、本当にこうなのかどうなのか、こういう観点から調べてこいと。アンケート調査でもいい。というような調査やアンケートを一度してみたらどうかというアイディアはある。エピソードベースをデータベースで検証したらどうなるか。政策体系に引き直したらどうなるかとか。従来型の官は、その気になってお手伝いしたかったらお手伝いさせるけど、そうでなかったら『お前たち亡き者にしてもいいぞ』ぐらいの話でやるしかない。やっぱり医官なのね、この(医療現場の)怖がりようは。医師会を中心にしたこの追従の仕方というのもそう」