産科医療の現況と平成22年度診療報酬改定への要望
2009年11月6日、厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)・診療報酬基本問題小委員会で、北里大学医学部の海野信也教授が産科医療について意見を述べた(出典:同会議の資料、および議事録)。
【遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授)】
それでは、定刻になりましたので、ただいまより、第145回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会を開催したいと思います。(中略) それでは、議事に移ります。
周産期救急医療に関する関係者ヒアリングにつきましては、現場の状況を診療報酬に反映させるべく、中医協としては初めての試みではありますけれども、現場の先生方からヒアリングをするということを提案いたしまして、9月30日の本小委員会においてその実施を御了解いただいたという経緯がございます。
本日は、その4つの分野からお二人ずつ合計8名の方にお越しいただきました。先生方には、早朝よりありがとうございます。順次御紹介をいたします。
周産期産科につきましては、池ノ上克先生、宮崎大学医学部生殖発達医学講座産婦人科学分野の教授でいらっしゃいます。よろしくお願いします。
続きまして、同じく海野信也先生であります。北里大学医学部産婦人科学教授でいらっしゃいます。よろしくお願いします。(中略) それでは、まず産科医療に関しまして海野先生からお願いいたします。よろしくお願いします。
【海野信也氏(北里大学医学部産婦人科学教授)】
北里大学、海野でございます。今日は、こういう発表の機会を与えていただきまして本当にありがとうございます。
資料に即してお話し申し上げたいと思いますが、この資料、最初の17ページほどがパワーポイントの資料としてつくりました内容でございまして、それから、その後ろのほうに日本産科婦人科学会から保険局にあてまして、今年の6月1日に提出いたしました平成22年度診療報酬改定に関する要望書というものがございますので、こちらを資料として使わせていただきますのでよろしくお願いいたします。
それでは、最初の資料のほうからお話し申し上げます。
【目次】
P2 → 要望の内容
P3 → 分娩施設の減少
P4 → 産婦人科医の減少
P5 → 長時間勤務の実態 ①
P6 → 長時間勤務の実態 ②
P7 → 長時間勤務の実態 ③
P8 → 女性医師の割合 ①
P9 → 女性医師の割合 ②
P10 → 女性医師の割合 ③
P11 → 働き続けられる状況にない
P12 → 産科医療危機の展開
P13 → 産科医療のデススパイラルと脱却
P14 → 「勤務環境確保加算」の新設を
P15 → 産科・周産期救急の問題点等
P16 → インセンティブ付与は実現したか
P17 → 現場からのお願い
- 前の記事わが国の救急医療崩壊は再生可能か
- 次の記事新生児医療の現状と課題