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ニュース〜医療の今がわかる

11月27日の中医協 (ブリーフィング) 

■ 基本問題小委員会③ ─ 病院勤務医の負担軽減策(論点2・3)
 

[保険局医療課・佐々木健課長補佐]
 今日、(特に)議論になりましたのは(論点の)2番と3番です。

○ 論点
1 病院勤務医の勤務負担軽減のために、医療機関が勤務医の勤務負担状況を把握し、勤務医負担軽減策を作成・周知し、適切な方策を取れるように診療報酬上の工夫を行うことについて、どう考えるか。
2 病院勤務医の勤務負担軽減のために、複数の家族が説明を求めた場合や、患者側の都合による時間外の病状説明について、患者や家族に協力をお願いする方策を取ることについてどう考えるか。
3 病院勤務医の勤務負担軽減のために、軽症の患者が自己都合(仕事等)により救急病院等を時間外に受診した場合について、患者に協力をお願いする方策を取ることについてどう考えるか。
 まず2番については、(患者や家族に説明する)事例のパターンがいくつかあって、(支払側の)勝村委員がおっしゃるようなパターンと2号(診療)側がおっしゃるようなパターンと、いろいろ(議論が)あったと思います。

 複数の家族がバラバラに説明を求めるような場合とか、お仕事(で昼間は受診できない)ということもあるかもしれませんが勤務時間外に病状説明、ムンテラをすることについて(患者や家族に)ご協力をお願いすることについて議論していただきました。それについては、(診療側と勝村委員との間で)いろいろ(議論が)ありました。

 (支払側の)北村光一委員(経団連社会保障委員会医療改革部会長代理)の意見が非常に全体的な合意に近かったと思うのですが、「中医協としてドクターの負担感を考えながら(軽減)できることを考えましょう」ということ。

 (医師の説明を軽減する)政策として、点数なのか単なる呼び掛けなのか普及啓発か、それは今後議論になると思いますが、点数に絡めるかどうかは別として、何らかの方針、方策について議論する。これは、今日の議論を踏まえていろいろなパターンがあり得ると思います。

 1つ例示で、邉見(公雄)委員(全国公私病院連盟副会長)がおっしゃっていましたが、代表者を決めていただいて絞ってやるとかですね、これは普及啓発のレベルだと思います。中医協というよりは社会保障審議会、国民への呼び掛けというところもあると思います。点数との絡みはちょっと分かりませんが、現場の医師の負担感というものに対する何らかの対応が必要ということだったと思います。

 それから(論点の)3番ですが、これは若干(論点2と)似ているところがあります。先ほどは説明の負担感ですが、こちらは軽症者の受診の負担感です。これについては、いくつかの病院でも(実費徴収する)取り組みをしている所もあるというご紹介がありました。(時間外受診を)「自己都合」と言いますと非常に......、今日も(支払側の)白川(修二)委員(健保連常務理事)に怒られましたが......。
 資料(の書きぶり)がかなり乱暴だというお叱りも受けましたが、やはり現場のドクター、救急の医療機関のドクターの負担感の中には軽症受診が多いということから、何らかの......、まあ、適切な表現かどうかあれですが、若干、何らかの「歯止め」と言うのか、「制限」と言うのか、「抑止」と言うのか、中医協でも議論の仕方が難しかったと思いますが、何らかの考え方を持ち込んで......、しなきゃいけないんじゃないかと。
 そういうときに、これも点数なのか、いくつかの病院で取り組まれている保険外の負担というか、"選定療養的なもの"なのかいろいろと意見があると思います。

 あと、小児医療の無料化というご指摘もありました。基本的に無料化という観点は、いわゆる保険の自己負担分を補助するという仕組みを取っているのがほとんどですので、選定療養部分は自治体の無料制度の対象外としている所が多いので、実際にはそういう制度との兼ね合いを考えながら、点数でいくのか選定療養でいくのかという議論は今後あるんじゃないかと思います。

 一応、そういう所がポイントだったと思います。これもまた具体案を考えて提出するようにというご指示が(遠藤会長から)あったと理解していますので、また中医協でご議論頂くということかと思っています。

<質疑応答での説明から>
 北村(善明)委員(日本放射技師会会長)の資料(チーム医療の例)に触れませんでしたが、特に他意はございません。(資料は)「チーム医療に関する評価」ということです。
 さまざまな職種が連携して、チーム医療で医師と業務分担するという観点も今回の(勤務医負担軽減策の)一連の流れで提案させていただいています。北村委員のほうでチーム医療の勉強会をされているという話に触れられました。別の資料(提言書)も準備されているという話もありましたので、チーム医療の勉強会のまとめをまた出していただくということになると思います。


【目次】
 P1 → 総会 ─ 医療機器の保険適用等
 P2 → 基本問題小委員会① ─ 特定機能病院
 P3 → 基本問題小委員会② ─ 病院勤務医の負担軽減策(論点1)
 P4 → 基本問題小委員会③ ─ 病院勤務医の負担軽減策(論点2・3)
 P5 → 基本問題小委員会④ ─ 明細書等

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