民主党は「医療」でまとまれるのか
特に、財務省が診療報酬のマイナス改定の方針打ち出したこのタイミングで発足した医療費議連は、一年生議員にとってはまさしく渡りに舟。民主党の国会議員からは、「『医療崩壊を何とかする』と言って勝たせてもらったのに、話が違うと地元の医師会の先生から責められている」との声が多く聞かれる。加えて、小沢一郎幹事長の方針で議連が精査されている中、新規に立ち上がる議連は新人議員にはありがたい存在だ。現在は約120人の民主党国会議員が関わるなど、相当な規模になっており、会長自身も記者会見で「(民主党全国会議員の)半分以上いるんじゃないか?増殖中だよ」と満足げだ。
しかし、議連は「オープンな議論」と言いながら議論をマスコミ非公開にするなど、不透明な部分も多い。会合の参加者に聞くと、「選挙区の基盤を安定させるには連合の組織だけでは勝てないから、いろんな団体との窓口が必要になる。この議連で活動していれば、医師会や薬剤師会、歯科医師会も来たくなると思う」と桜井会長が話したという。また、議員立法の案をここで練っていくこともある話されたという。会長自身も発足あいさつで、「『いまや与党の医療を考えるチームの何とかなんだ』と役職を持って医師会なり、歯科医師会なり様々なところに行かれた方がいい」と述べている。
一方で、ある国会議員は「このタイミングだから、特に一年生議員がこの議連に飛び付くのは当たり前。だけど、議連には何か権限があるわけではない。皆がどこまで本気でやろうと思っているのかは分からない」と話す。また、「政務三役は今は控えた行動しか取れないので、自由に動ける議連が小沢さんのところや財務省に行ったりするのはいいと思うし、そうすれば議連と政務三役のいい連携プレーになる。桜井さんが何か考えていたとしても、結果的に国民にとっても良い方向に進めばいい。でもただの内ゲバで終わったら、国民からは民主党のイメージがもっと悪くなると思う」と話す議連参加者もいた。
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