医療費議連、今週中に小沢幹事長、厚労省、財務省に医療費増額を要望
民主党の国会議員からなる「適切な医療費を考える議員連盟」の桜井充会長(参院議員)は1日、国会が閉会する4日までに、厚労省と財務省の政務三役に対し、医療費の増額を要望する方針を明らかにした。小沢一郎幹事長にも同様に求めていくとして、「これをやらないと選挙は勝てない。医療業界の関係者はみんな民主党の政策に期待している」と述べた。(熊田梨恵)
議連の会合終了後の記者会見で、予算編成のタイミングを考慮して交渉時期を前倒ししたと説明。ただ、国会閉会までの時間的余裕がないため、診療報酬改定に関する具体的な内容までは踏み込まないとした。
医療費に関して、OECD加盟諸国並みの医療費対GDP比までの引き上げと、診療報酬のプラス改定については議連メンバーで意見が一致しているとして、今後4年間で実現していく方向で考えているとした。ただ、診療報酬上の手当てだけでは保険料の引き上げにつながるため国民や企業の負担が増えるとして、税金を投入する必要性を強調。従業員に支払う休業手当を国が支援する「雇用調整助成金」の一部を医療分野に充て、勤務医の事務負担を軽減するためにメディカルクラークを雇うことなどが考えられるとした。「継続している雇用と何とかつなぎとめましょう(という考え方)から雇用の転換を図らせていくためには、そういうお金の使い方もあるのでは」と述べた。
3日に開く次回会合で、桜井会長自身が診療報酬の引き上げ幅や税金投入額、メディカルクラークの数などを試算してたたき台を作成し、会合に提示するとした。