医療費増額求める決議文、幹事長室預かりに-医療費議連
民主党の国会議員約160人から成る「適切な医療費を考える議員連盟(桜井充会長・参院議員)」は4日、診療報酬のプラス改定や補助金増額などを求める決議文を、陳情対応を取りまとめる高嶋良充筆頭副幹事長に提出した。桜井会長は会見で、「9日の段階で『最重要項目』として内閣に申し入れしていただきたいというお願いをした。9日にどのような取扱いを受けるかによって今後を検討していきたい」と述べた。決議内容は他分野からの要望とともに、幹事長室で予算編成に向けた精査を受ける格好となり、民主党がマニフェストで約束した"医療費増額"であるにもかかわらず、一筋縄ではいかなさそうだ。(熊田梨恵)
民主党は政権交代後、政官の癒着排除などの観点から、国会議員から省庁への陳情などは幹事長室を通すシステムを取っている。このため、決議文も幹事長室で陳情対応を総括している高嶋筆頭副幹事長へ提出され、幹事長室での預かりとなった。桜井会長は会見で、「(幹事長室では)来年度予算とかへの政策要求をするわけであって『その中の一部として取り上げます』というお話でしたから、その中で最重要項目に入れてもらうかどうか」と述べ、9日に出される結果を待ちたいとした。「これ(決議文の内容)が最重要じゃないと言うなら、みんなで抗議しに行くんじゃないのか」とも述べ、結果によっては「政務三役、特に財務省」に要望する機会を持ちたいとの意向を示した。
小沢一郎幹事長からのコメントとして桜井会長は、「医療の問題は非常に重要だと、まずそれが一点。それから財務省との調整になる、ということが二点目。そこから先はちょっと差し支えることがあるから秘密。政治的な話もちょっとありました。それから、幹事長室としてはいろんな提言が上がってきた際に、マニフェストに沿っているかどうかが一番大事な評価項目。民主党の考えに沿ってるかどうか、それにそって検討させてもらう、という話もあった」と述べた。
決議文は細かい字句修正は行われているものの、要望内容については昨日の記者会見で話された内容と変わっていない。(左図)
当初厚労省や財務省の政務三役に要望するとしていたことについては、「私たちがシステムを十分理解していなかった。直接政務三役に話をしに行こうと思っていたが、党のシステム上幹事長室を通すということをやっと理解した」と述べるなど、国会議員自身も政権交代後のシステムに慣れていない様子が伺えた。