医療費増額は税金投入と窓口負担増で対応を-医療費議連
民主党の国会議員でつくる「適切な医療費を考える議員連盟」の桜井充会長(参院議員)は4日の記者会見で、医療費増額を求めていく際の財源について、保険料の引き上げは税金で賄うとして、一定の窓口負担増も有り得るとの見解を示した。(熊田梨恵)
保険料の引き上げに関しては、中小企業の従業員が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ、旧政府管掌健康保険)が国から受けている助成金ついて、給付費の13%では少ないと主張。「20%に引き上げてもらうとか、そいういう措置をするとかなりの分は賄えていくんじゃないかと考えている」と述べ、税金の投入は不可欠とした。大企業のサラリーマンや家族が加入する組合健康保険(組合健保)の財政事情も悪化しているとして、税金を投入すべきとした。
窓口負担については、「いい医療が提供されるためには国民の皆様にもも少しぐらいの負担をお願いするというのは当然のことじゃないか」と述べた。病院での窓口負担が増えていくとの見通しを示したが、ある程度は高額療養費制度でカバーできるとした。「8万円もしくは15、6万円で頭カットになりますので、それほど国民の皆様に大きなご負担をお願いするということにはならないんじゃないかと感じています」と述べた。
協会けんぽへの国庫補助については、政府は1992年に、それまで16.4%だった当時の政管健保の国庫負担率を「当分の措置」として13%に引き下げた。しかし、不況による保険料収入減などで財政は悪化しており、今年度は3100億円の赤字になるとされている。このため、長妻昭厚労相は来年度予算の概算要求に引き上げ分を盛り込む方針を示している。
(この記事へのコメントはこちら)