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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼4 高畑紀一・細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会事務局長


村重
「先ほど仰ったようにマクロのものとミクロのものというのは、使い方をうまく工夫すれば、両方とも役に立つし両方が互いに補完するようなデータなのです。よくレセプトデータというのは詳しく患者さんの状況を反映してないから使えないんだという人がいますけれど、あれはマクロのデータなので、大雑把に全体の傾向が分かればいいんですよね。一人ひとりの患者さんにどんなことが起きたのかということを調べたい時は、本当にミクロで、それこそ一人ひとりのカルテのレベルまで戻って調べるしかないので、そこは両方の性質を理解して、うまく使い分けていけばいいんですよね。ただ、今はマクロのデータベースが公開されてないから、互いに補完するべきデータベースの片一方がすっぽり抜けちゃっているという状況で、レセプトのデータベースがあるのに使ってないのは凄く勿体ないなと思いますね」

高畑
「そういったデータがオープンになることによって、もしかしたら薬剤の適応外使用に関してもかなり有効なデータにつながる可能性もありますし、それこそ希少疾病の治療法の標準化ですとか、そういったものに関しても一定の効果が望めるということだと思うので、ぜひ活用していただきたいと思います」

村重
「希少疾病とか副作用とか、頻度の少ないものは、やはりマクロで大勢のデータを集めないと見えてこないので、ぜひ公開しないと分からないことってたくさんありますね」

高畑
「学校教育あたりからやんないとダメな部分もあるかもしれませんけどね」

村重
「でも今までマクロのデータベースってほとんど公開されてなくて身近なものと感じていないので、皆さん慣れてないんでしょうね。たくさん出してたくさん議論するようになると、慣れてくるというか、こんな数字もある、あんな数字もあるというのが段々バランス持って見れるようになると思うんですけど」

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