村重直子の眼3 小田知宏・前スターティア執行役員社長室長
元厚生労働省大臣政策室政策官の村重直子氏が在野のキラリと光る人たちと対談していく、そんな企画に登場する3人目は、コムスンで福祉という仕事のやり甲斐に目覚め、同社崩壊後の2年間を別の業界で修行した後、改めて福祉業界で単身起業するという小田知宏・前スターティア執行役員社長室長だ。(担当・構成 川口恭)
村重
「『13歳のハローワーク』読みましたよ」
小田
「ありがとうございます。あまり文章を書くのが得意でないので、周りの人たちにも随分助けてもらいました。あれを読んで、優秀な若い人たちが介護の業界に入ってきてくれるようになるといいなあと思います」
村重
「起業されるんですよね」
小田
「今日、電話回線の手配をしたところです。来年から、自宅のある浦安市で障害を持つ子供のための療育サービスを提供しようと思ってます」
村重
「そういうサービスをやる会社は他にはどんなところがあるんですか」
小田
「公的な所も色々ありますけれど不足してます」
村重
「今は市がやっている仕事ということですか」
小田
「市の事業ですね。民設民営のところもありますけど」
村重
「公設の所と勝負になりますね」
小田
「公設の所には税金も入ってますので、純粋に民間の私たちがいきなり勝てることはないでしょうが、でも圧倒的に供給が不足しているので、棲み分けはできるかなと思います。あまりお金がある訳じゃないので、立ちあげたらすぐ売り上げがあるというようにしないといけません。そのためにも今年1年の準備が勝負だと思っていて、歩き回るしかないなあと思っています。浦安市内のことをよく知るためにというのもそうですし、自分のことを知ってもらわないと利用者が集まりませんので」