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更年期障害 切り抜けよう。

気をつけたいのは更年期の後です。

 異常お読みいただいてくるとお分かりと思いますが、更年期障害は決して「気のせい」や「怠けている」のではなく、また女性だけに限られた話でもありません。自分だけであれこれ悩まず、女性は婦人科や心療内科、男性なら泌尿器科や心療内科の医師に相談してください。上手にやり過ごすサポートをしてもらえるはずです。
 また家族、特に配偶者が苦しんでいたら、いずれ自分も同じことに苦しむ可能性があると考え、悩みを共有するよう心がけたいところです。それが、夫婦仲良く老後を過ごす大きなきっかけになるかもしれません。
 忘れてならないことは、更年期は社会的に大きな花を咲かせる時期であると同時に、来るべき老年期をいきいきと過ごすための準備期間でもあるということです。準備を怠ると痛い目に遭いかねません。
 というのが、性ホルモンには体を守る様々な働きがあり、特に女性ホルモンが骨と血管に与えている影響は甚大なものがあるからです。ホルモンが守ってくれない分、自分で心がけて工夫しないと体が弱ってしまうからです。
 特に女性ホルモンの力は絶大です。まず、骨にカルシウムを固定して強さを維持する(骨密度を維持すると言います)働きがあります。だから女性ホルモンが減ると、あっという間に骨がスカスカになっていきます。骨粗しょう症です。この恐ろしいところは、ちょっと転んだ程度で背骨や大腿骨といった重要な骨が折れ、そのまま寝たきりになってしまうことです。
 骨密度維持には、カルシウムとビタミンD、それに運動刺激が欠かせませんが、更年期以前と同じように過ごしているとカルシウムと運動が足りない危険があります。ことに若いころダイエットを繰り返したような方は、もともと骨密度が低いかもしれませんので、大変な努力が必要になります。
 日本人はカルシウム摂取が元々少なめですので、乳製品や小魚などを心がけて摂取しましょう。また、運動しないと骨にカルシウムが固定されませんから、散歩で結構ですので毎日体を動かすようにしましょう。
 体を動かすのは、自律神経の乱れを整えるのにも有効です。規則正しい生活とバランス良い食事も、やはり自律神経を整え精神を安定させます。
 ちなみに体内の過剰な窒素(たんぱく質の材料)は、体外に排泄される時にカルシウムを道連れにします。運動もせずに肉類ばかり食べているようだと危険信号が点灯してしまいます。
 肉類の食べすぎに注意しなければならないのは、女性ホルモンの減少が血中の悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化にもつながるからです。お腹回りが太り気味の方はメタボリックシンドローム(〓先月号参照)も気をつけないといけません。動脈硬化は、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。老後をいきいき、どころではありません。
 女性ホルモンには、さらに脳の記憶力を強化する働きもあるのでないか、と最近言われるようになってきました。その説が正しいなら、更年期には認知症への備え(7月号参照)も始めた方が良いということになります。
 過剰な飲酒や暴飲暴食を避けつつ、毎日いきいきと体を動かす。今回も最後にたどり着いたのは、毎度お馴染みの心がけでした。

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