NICU220床増床に39億円-文科省補正予算案 コメント欄 |
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投稿者: 熊田梨恵 | 投稿日時: 2009年05月01日 14:01 |
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コメント
>大学病院のNICU増床をめぐっては、新生児科医の数が足りないために、現在の医療提供体制を危うくするとの懸念の声も聞かれる。
まさにこれが一番問題なんではないでしょうか。「声も聞かれる」なんてレベルではないはずです。網塚先生がおっしゃていることそのままだと思っています。私は産婦人科医ですが、私たち産婦人科医の不足ぶり(その中でも分娩を扱う医師数の激減が問題となっていますが)をはるかに凌駕して新生児科医は不足しています。非常に少ない医師が本当に自らの命を削る状況で日夜診療に当たっています。この医師たちを守ることが出来ずしてNICU増床など出来るはずもありません。39億円がどのように使われるのかは存じませんが、現場にいる人間としては「?」がたくさん付きます。どこからかたくさんの新生児科医が湧いて来ない限り、実現性としてはどうなの?と思っています。何だか、「NICU増やすことにしました!予算付けました!」となっているだけのような気がしてなりません。
私も、その後にNICUを増床した地域がどうなったかをしっかり検証するべきだと思います。
NICUに限らず、この国には作りっぱなしのものがあまりにも多すぎます。
新生児科医を増やさずに、NICUの増床を行うということは、単なる現場に過重労働を押し付けただけになります。
39億円というけれど、今の新生児科医が行っている「名ばかり宿直」等による未払い賃金は、その遥か斜め上を横切っているように思われます。
未払い賃金に相当する診療報酬の増額がなければ、新生児医療は、奈良の産婦人科訴訟(宿直時の時間外労働賃金未払い)を受けて、壊滅することでしょう。
全国の「名ばかり宿直」による未払い賃金は7000億円にも及ぶとの試算があるとも聞いています。
増床により、助かる新生児が増えると思うのは、何も知らない者だけでしょう。