「提言すべきだったのは社会保障費増額」―全医連が財政審建議に見解 コメント欄

投稿者: 熊田梨恵 | 投稿日時: 2009年06月09日 02:39

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 全国医師連盟(黒川衛代表)は6月7日、財政制度等審議会(財政審)がまとめた医... 続きを読む

コメント

熊田さま
タイムリーな記事ありがとうございます。
財政審の原義は財務省のHPで読むことができます。(http://www.mof.go.jp/singikai/zaiseseido/siryou/zaiseia/zaiseia210603/zaiseia210603_01.pdf)
要は、どこぞの未熟な学者の卵一派がお門違いな攻撃をしている間に、本当の敵が姿を表してきた感じですね。
全医連の意見に同調するところ大なので、ここは大同について共通の敵を叩くべき時期かもしれませんね。

冗談はさておき、この建議が政府の方針として来年度の予算編成の骨格を
形成し、各省はそれに基づいて施策を作ることになるわけで、「政治的」に
押し返すとすればこの時点を置いてないことは明らかです。
建議では、医師不足の主因は偏在であるとして、その解消に経済的手法と
規制的手法を組み合わせることによって対応すべきと提言しています。
経済的手法としては、診療報酬において、
・病院勤務医の負担軽減に確実につながるよう、診療所(開業医)に
偏っている現状を見直し、病院に対する診療報酬を手厚くすること、
・ 現在の診療報酬には、医師の経験や専門性が全く反映されていない
が、こうした医師の能力等に応じた配分が可能となるような見直しを行うこと

規制的手法として、
「医師が地域や診療科を選ぶこと等について、完全に自
由であることは必然ではない」、「患者にとって医療機関の選択は、完全に
自由(フリーアクセス)である。しかし、この点についても見直すべき」、
「高度な技能を有する看護師やコメディカルの活用により医師の負担を軽減すべき」などを提言しています。

さらに、医療費負担の姿として、混合診療や患者負担割合についても言及しています。
いずれにせよ、この建議の方向性で予算措置が決められてしまうと政策オプションも限られたものになってしまうので、それで良いかどうか十分な検証が必要です。

 結果責任を問われるのは選良ですから、今回はこのままで総選挙に突入するのが好ましいように思います。

 それはそれとして…。

日経メディカルオンライン 2009. 6. 9
財政制度等審議会「建議」の医療改革方針を読む
開業医から病院への報酬配分の見直し論は皮相
二木 立(日本福祉大学教授)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/orgnl/200906/511111.html

(読むためには無料の読者登録が必要であったかと思います。)

 よろしければ、こちらもどうぞ。


日経メディカルオンライン

2009. 4. 3
医師に関する都市伝説(1)若い医者はすぐに開業する
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/mric/200904/510100.html

2009. 4. 4
医師に関する都市伝説(2)研修医は都会の病院に集中した
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/mric/200904/510101.html

2009. 4. 5
医師に関する都市伝説(3)卒後臨床研修制度の必修化によって地域医療は崩壊した?
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/mric/200904/510103.html

ひとことだけ。

わが国では、医師の偏在が問題を起こしているのではなく,実働医師の絶対数不足が問題を起こしています。東京にも医師は足りません。もし十分にいるのなら,愛育のような事態は起こりません。開業するのも、開業医が足りないからです。

パンダ様
冗談・・・ということでは、すこしさみしゅうございます。

全医連は85%が勤務医によって構成され、御承知のように日医の指揮下にははいらないわけなんですが、

この団体が、やはり日医と同様な声明をだした・・・

・・・なぜかというと、それが真実だからです。

この全医連声明もどんどん利用して、世に訴えていっていただきたいと思います。

ふじたん様
一執刀医様
お二人のおっしゃることはご尤もですし、私も全医連の声明は真実を衝いていると思います。
しかし、財政審やその事務局の方々は必ずしもそうお考えになってらっしゃらないようです。ことに会長さんは傘下に医療機器メーカーをお持ちなので、医療費を増やせば自企業にとっても明らかにプラスにもかかわらずそうなさらないのdすから、本気だと思います。
どう彼らの論理に対抗し、国民的なサポートを取り付けていくかが肝要に思います。

日医の決定的な間違いは、医師の給与平均などの数字を出して闘おうとしてしまったこと。

サラリーマンの平均賃金の倍以上の収入を得ている人が、「それでも医師の収入は多くない」と言って、一般人の理解が得られるはずがありません。

そもそも、職業別の所得の適正水準などわからないのです。
消防士と刑務所の看守は、どちらが幾ら高い給与をもらうべきか?なんて計算できません。

全医連にはその轍を踏まないようお願いしたいものです。

パンダさん

>財政審やその事務局の方々は必ずしもそうお考えになってらっしゃらない
>ようです。

はい、お仕事ですから・・・と思ってます。

>どう彼らの論理に対抗し、国民的なサポートを取り付けていくかが

ざっと読んだ感じでは、何パーセントの変化というのが、その絶対値の隠れ蓑になっている感はうけました。 諸外国が20であって 我が国が100あるものが、90になったところで、10パーセント減りました、もう無理です・・・つうのは、ちくと変かも・・・という感覚です。
これも粛々と指摘していくしかありません。

医療機関経営者 様

>>そもそも、職業別の所得の適正水準などわからないのです。

御意です。
まあ、市場経済の神の手にまかせているのが米国なので、参考にはなるかもしれませんが、あそこは、賠償保険費がとんでもないらしいですね・・・

 財政審の意見書は、自民党・与謝野大臣などを「医療費増」に走らせました。あえて、あの段階であの意見書を出すことは、もっと計算があるのでは・・・。

 日医の対応もみものですね。何か言っているのでしょうか?言っているのに、メディアが取り上げないなら、世間への影響力はたいしたことないのでしょうね。

 色んな意味でアドバルーン的意見書です。

医師の給与が高いのか安いのか、人によって感じ方は違うでしょう。
医師国家試験を自動車免許並みにすれば、時給1500円に設定できるでしょう。そういう国にしたければそうすれば良い。そんな国になったら私は脱日者になります。
本当に国のためと思うのなら、教員と医療者にお金をかけるべきでしょう。5000円以上の夕食を年に2回以上食べる人は、他人の給与をとやかく言うべきではありません。

>医師国家試験を自動車免許並みにすれば、時給1500円に設定できるでしょう。そういう国にしたければそうすれば良い。そんな国になったら私は脱日者になります。

奇遇ですが最近の私も常日頃同じことを考えています。まー私はどうせ老い先短いしたいして人の役に立ってない老いぼれだから脱医者くらいが関の山ですがw

>まー私はどうせ老い先短いしたいして人の役に立ってない老いぼれだから
同感

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