「医師を強制的に配置する」 ─ 厚労OBが医療基本法の成立を求める コメント欄

投稿者: 新井裕充 | 投稿日時: 2009年10月19日 08:12

 「もっと強力に拠点化・集約化を図って集中的に医師を配置していく。医師を強制的に配置をするような仕組みを導入する」─。医師の計画配置を盛り込んだ「医療基本法」の成立に向けたシンポジウムで、元厚生労働省官僚が吠えた。(新井裕充)

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コメント

遵法闘争ですかね、対抗するとしたら。

 共産主義が行き詰まったのは、共産党のエリートが何でも知っているなどということが、実はお題目だけだったからに他なりません。

 医師の強制配置の主要な問題も同じ所にあります。少なくとも自分は、その最適化の方法についてはわずかしか知りません。それでも自分よりもよく知っている人がいるとは思いません。

 議論をするなら、まずどこに何人配置すべきなのか、明確な数字を提示することから出発することが必要です。

 誰にせよ権限を握るのであれば説明責任も負わねばなりません。現状で強制的に配置を行うのであれば、当然、抽出されるところが出ます。そこで人手不足が生じるのは必然ですから、事前にどういう手当をするのか、また、実害に対してどういう補償をするのか予めコミットメントしなければなりません。

 これが呑気な床屋談義であればともかく、そうでないなら行うべき事をまずきちんと行うべきでしょう。

 この手の議論で常に欠けている大きな問題があります。
 医師の強制配置を言い出すこと自体はまだよしとしましょう。それぞれの立場があっての発言ですので、それはそれでよい。

 ただ、こういうことを言い出す人の発言で「常に」「決定的に」欠けているのが需要に対するコントロールの問題です。
 供給のコントロールが仮に出来たとしても、需要の方でコントロール不良があれば医療の需給不均衡は必ず起きます。
 さらに今の医療崩壊の根本的な原因は何かというと、老人医療費無料化、乳幼児医療費無料化に始まった過大な医療需要増加と、医学の進歩に伴う急速なマンパワー必要度の増加です。
 本来医師供給の問題によって医療崩壊が起きたわけでもないのに、供給の方をコントロールして事態を解決しようと言うこと自体が間違っています。

 事実、典型的な事例として兵庫県柏原市の小児医療崩壊では、住民自らの受診抑制によって崩壊がかなり食い止められました。各地域で行われはじめた「軽症者に対する選定療養費」の採用では救急医療に対する不要な受診をかなり抑制出来ています。

 一方で
http://s01.megalodon.jp/2009-1012-1132-21/mainichi.jp/area/iwate/news/20091012ddlk03040002000c.html
の事例が示すように、半ば強制的に医師が配置されたにもかかわらず、住民がまともに利用しないために廃止になった病院もあります。

 もしどうしても医師の強制配置が必要であるとするならば、これに伴って絶対行うべきことがあります。
 それは患者に対する徹底したアクセス制限です。
 指定医療機関以外の受診を禁止するという措置を執らない限り、どこかで必ず需給アンバランスが出現しますし、不要不急の医療機関受診に対しては罰則まで持ち出さなければ、この問題は解決出来ないでしょう。

 分かっていて言い出さないのか、あるいは頭が悪くてこれに気づかないのか、どちらにしても「医師強制配置論」を唱える人間にはろくな人間がいないと言うことだけは言えそうです。

この人達が言うように仮に本当に医師が強制配置されたとして、配置された医師の労働基準は守られるのでしょうか?これが守られない限り、ここで言うところの「強制配置」は「強制労働」へ姿を変えることになります。

基本的に過疎地における小規模病院で医師の労働基準を満たすことは構造上まず不可能ですから、医師を強制配置させる以上はそれなりの規模の施設に全ての診療機能を集約化させる以外に方法はないはずです。そうしないと看護師のような交替制勤務が成り立ちません。少なくともサービス残業・サービス自宅待機を現状のように放置しながら強制配置しようとしているのなら言語道断です。

また言い方を変えると、彼らはこうした施設集約化と、さらには僻地外科医先生がご指摘のようなアクセス制限も伴うであろうと知りながら、こうした事実は隠したまま、国民に医師の計画配置の良いところだけを提示しているのではないでしょうか?そんな気がしてなりません。

「医師」という切り口だと、「職業選択の自由」のようなconstitutionに係わる問題が出てきそうですが、「保険医」という視点ならば、健康保険法には「厚生労働大臣の登録を受けた医師」という規定になっているので、登録数については検討の余地があるかもしれませんね。
後は、需給バランスの問題が大きいんでしょうね。
労働条件の問題は、違反した医療機関は保険医療機関を取り消せばいい話なので、仕組みとしてはそう難しくないと思います。

>労働条件の問題は、違反した医療機関は保険医療機関を取り消せばいい話

現実問題として多くの保険医が勤務している大規模総合病院の保険医療機関指定を取り消した場合どういうことになるかすでに実例がありますが、労働条件の問題どころではすまないと思います。そんな単純な話ではないでしょう。

>前々期高齢者さま

竹庵は厚労省の役人なので、以後スルーでw

うじたんさま

はじめまして。
でも
>竹庵は厚労省の役人なので、以後スルーでw
というのはよくないと思います。厚労省にも良い人は医系にも医系以外にもたくさんいます。もちろん嫌な人もたくさんいます。個々人で判断すべきだと思います。

ふじたん

自公政権で、骨なし中身なしの「がん対策基本法」を作った医療政策機構。
患者会の取り込みもお上手で、金太郎飴のように日本全国で患者に役にも立たない提言をさせている。
長妻大臣と埴岡氏が繋がっているということだけで、自公政権からスライドしてまたこのシンクタンクがのさばるのはいかがなものか。

竹庵さま
>労働条件の問題は、違反した医療機関は保険医療機関を取り消せばいい話
そもそも医師の計画配置は、そのこと自体が目的ではなく地域医療の確保が目的であるはずです。保険医療機関を取りけせば良いと言うのでは本末転倒なのではないでしょうか?人口の少ない地方でこそこうした問題が深刻となるはずで、その地域唯一の医療機関でも「保険医療機関を取り消せば良い」と言う訳にはいかないはずです。

それとも医師の計画配置を推進している方達は、全国の医師を我が意志のままにひれ伏させること自体を目的としているのでしょうか?

「医療は医師や患者の勝手になるものではない」と言っていますが、医療は一部の識者と言われる人達の勝手にされるべきものでもないと思います。

>地方小児科医さま

竹庵は厚労省の悪い役人なので、以後スルーでw

誤った医療政策で医療を崩壊させた厚生労働省OBが、その責任を何ら問われることなく、のうのうと天下って良い生活をしながら、上から目線で現場の医師に向かって発言していることは大問題だと思います。

「医師の強制配置」という表現からして不愉快です。

今問題とされる、専門科間での偏在、効率的でシステマティックな医師教育の実施、そして医療の質の担保などの観点から、地域ごとやレジデンシ-プログラムの定員設定は考慮されてしかるべきと思います。しかし、これらは本来プロフェッショナルたる医師が自律的に行うべきであって、医療の現場も知らない厚労省の小役人どもが担うべき仕事ではありません。

そもそも、医師は均質な能力を持った駒ではなく、ゼロから徐々に成長していく生き物です。そしてそれぞれが感情と個性を持った人間の集団です。
強制配置という発想は、適材適所という理念の対極に位置する考え方であり、個々の医師の力量を発揮する場すら奪い、更なる医療崩壊を進展させかねないと思います。
また、特に後期研修医と呼ばれる年代でのOn the job trainingによるskill獲得は一人前の医師になるために非常に重要なプロセスです。この大切な時期に、駒としての強制配置(おそらくその表現からして医師の生涯教育に不適切な医療施設への勤務を強制するものでしょう)をするということは、医師のキャリア形成という観点からのみならず、医療の質という点でも非常に問題があります。

根幹的な問題として、前提となるべき地域・診療科ごとの医師数やその推移などといった基礎的データすら提示せず、一体どのような根拠で議論を進めているのでしょうか。このような連中が医療行政を扱っていることに怒りすら感じます。

ロハスメディカルさんには、ぜひ、この御用学者、御用OB、御用シンクタンク、御用患者会のありえない主張をあぶりだしてほしい。
日本製薬協も、広報委員会のページに「3.患者会との連携を強化し、医療環境改善のための共通課題の洗い出しと協働関係に基づく解決の促進を図る。」として「2.医療環境改善に向けた患者会同士の連携、あるいは政策提言をサポートするため、ラウンドテーブルを通じた医療または製薬産業の課題に関する理解促進、「患者の声を医療政策に反映させるあり方協議会」に対する側面支援、隔年実施のシンポジウムなどを開催する。 」として、この輩たちの支援をしている。
上から目線で、現場を無視するこんな輩が当局の委員会などで好き放題いってるからいつまでたっても現場が良くならない。まともな患者会だってあるだろうに。

今週金曜日の癌治療学会でも、朝一番のセッションで、埴岡が司会をする形で、患者が「がんおよびがん対策の現況の“見える化”(可視化)」「がん診療に関する医療従事者の確保と育成」「がん難民対策(切れ目のない医療の実現)」を発表する。埴岡が患者を使ってがん医療を崩壊させる日は近い。

医師の矯正配置は別に医師が憎くてイジワルをしようと思っているためではない。(好かれてもいないが、ポルポトや文化大革命社会におけるインテリに匹敵するほど事大視されてはいないだろう)では、僻地住民のシアワセを願っての計画だろうか?

とてもそうとは思えない。

一票の格差はたしかに僻地のほうが重い。国会議員が僻地住民の歓心を買うために矯正配置を謳う…ありえないことではない。だが、官僚だの日経(財界)関係者だのがぶち上げる理由にはならない。

これはつまり、老人(非生産年齢人口)の都市部への流入を阻止する目的があるのだ。昔で言う女・子どもは引っ込んでろ、が、現代ではジジイババアは邪魔だから都会に出てくるな。(医者は配置してやるから)に変わった、ということなのだ。

文字通り、イナカモノは都会に出てくるなと言ってしまえば憲法の居住地移動の自由に抵触するのはさすがにわかっている。そんな反発必至の愚策は不要。
あくまで自発的な意思で都会へ来ないという形をらせる、見えない~ソフトな移動制限なのだ。そのためのツールがマスコミと民主主義という名の多数決の専制だ。医師など少数者を犠牲にするだけで済めば、やむを得ないが、安いものだ。
見苦しいニンゲン以外の、社蓄フリーター奴隷労働需給の調節弁として働く健康な若者が都会へ来るのは制限しない制度設計でもある。

(国民の多くが別にどうでもいいと思っている「地方分権」を重要な政治イシューにしたい一派も同根かもしれない。)

……なんてね。

前々期高齢者さま
>大規模総合病院の保険医療機関指定を取り消した場合どういうことになるかすでに実例
おっしゃるとおり単純な話ではありません。医師不足をはじめとする医療機関が抱える問題は「自助努力」ではどうしようもないところまで来ている面もあります。そこを制度としてヒト、カネ、モノが回るように支えることが重要です。今回の厚労OBの発言もそうした前提でのものではなかったのでしょうか。(そうでなければ、困った発言ということになりますが・・・)

地方小児科医さま
>医師の計画配置は、そのこと自体が目的ではなく地域医療の確保が目的
「保険医療機関の取り消し云々」の件は、現状に対して言及した意図ではなく、地域医療の確保のためにさまざまな方策がなされ、その結果合目的的な状況下が達成されたにもかかわらず、それを行わない施設に対してはサンクションを設けてもいいのではという意図で書いたつもりだったのですが、言葉が足りませんでしたね。誤解を受けたことはお詫びします。

医師を計画配置すると言えば国民受けは良いのでしょうが、要はこれは金をかけずに思うがままに医師を配置したいと言う意図の現れなんだと思います。少なくとも現状の制度下であったとしても、地域医療計画が遂行可能であるように医師を計画的に配置することは、医師に対するインセンティブをしっかり設けることである程度は可能なはずです。ただそうするには「金がない」と言うだけのことです。

「金がないから金をかけずに医師を無理矢理強制的に配置する」

これがこの医師の計画配置を唱える人達の真意なのではないでしょうか?

>それを行わない施設に対してはサンクションを設けてもいいのではという意図

竹庵は猛省して改心すべし。以後、書き込みを禁ずる。w

竹庵さま
コメントありがとうございます。

>それを行わない施設に対してはサンクションを設けてもいいのではという意図

これは現在の感覚での考え方なのではないかと思います。医師が強制的に配置される医療機関で地域に不必要な医療機関は存在しないはずですから医療機関は存続が基本です。むしろ医師を強制配置しようとしてもそれを行えない状況が各地に発生するなら、それはやはり医師の強制配置説を支える仮説そのものが間違っていると言うことになるのではないでしょうか?

私は勤務医の強制配置は必要ないと思いますが、医師過剰地域における開業制限は必要ですし、議論すべきだと思います。

医師の絶対数は不足していますから1.5倍程度増やす必要がありますが、現状の自由開業制のまま医師数を増やしても、収入が比較的高く勤務も楽な開業という道を選ぶ医師は後を絶たないでしょうから、終着駅は歯科医師のような開業医過剰でしょう。

医師過剰地域での開業制限と、ホスピタルフィーとドクターフィーを分けて、勤務医の収入が確実に伸びて開業医より高くなる診療報酬体系を導入し、優秀な医師は、ドイツやアメリカのように勤務医として全国から患者を集め良質な医療を提供するとともに、十分な対価報酬を得ることができるシステムが必要だと思います。

うさきち様

開業医より勤務医の収入が高くなって本当に良いのでしょうか。
土地や建物を用意し、設備投資を行い、看護師・薬剤師・事務員などの雇用を行い、体調不良時のバックアップもなく、退職金もない、そんな開業医より勤務医の所得が高いとしたら、誰も開業しなくなるでしょう。全ての医療を病院で賄うのは不可能だと思いますが。
問題は開業医と勤務医の所得差ではなく、勤務医の所得が少なすぎることにあり、開業医の平均所得をさらに引き上げ、勤務医の所得をその7-8割にすることだと思います。

私もうさきち様のご意見に賛同します。

ふじたん様
>開業医の平均所得をさらに引き上げ、勤務医の所得をその7-8割にすることだと思います。
私はそうは思いません。現状では医師数は限られているわけですから、開業医と勤務医の待遇の勾配が問題であると思います。現状で最も深刻なのは基幹病院における勤務医の不足です。であるならば、収入の勾配を勤務医の方を開業医よりも高くする必要があるはずです。それがなされていないから勤務医は開業に流れ基幹病院が疲弊していると言う構図かと思います。ですから、全体を現状よりも高くする・低くすると言う以前に、両者の収入の勾配を逆転させることが現状では必要であると考えます。

ただし、都市部における開業制限を行うことができれば、これは昔、医師会がやっていましたが、その地域内での開業医の既得権は逆に守られますから、低収入になってしまうかと言えばそんなことはないのかも知れません。逆に本当の僻地の診療所の開業であれば、これは診療報酬での不足分を補うための方策も検討されて良いのではないかとも考えています。

医師の計画配置を唱える方達も、この程度の計画性に留めておけば医師側からの賛同もある程度見込めるのにと思ってしまいます。
ちょっと議論が直球過ぎるように思います。

 開業医vs勤務医の収入比較は、テキの思う壷でしょう。いわば中小企業の経営者と大企業のサラリーマンの収入を比較するようなものです。発表される統計資料は可処分所得には触れません。また、開業医の収入は中央中ではなく診療科にかかわらない「平均値」なので、一部の自由診療大手のクリニックに引きずられている可能性があります。
 ところで官僚の方?から、強制配置に背いた場合には保険医指定を取り消せばよいとの発言がありましたが、権力というものはいったん手にしたものは往々にして使いたがるものです。しかし、もし国公立以外の医療機関が一斉に保険医指定を返上すれば、それは強制配置に対抗する手段になります。べつに目新しい手法ではありません。全体のバランスは悪いですが、イギリス型の医療になるだけです。個人的には御免被りたいですが、厚労省的には居心地がよくなるかもしれませんね。何せ、安くあがりますから。

失礼、間違えました。
安くあがって喜ぶのは財務省と経団連でしたね。

地方小児科医さま
>収入の勾配を勤務医の方を開業医よりも高くする必要がある。
確かに、不足分野への参入インセンティブを高めるにはそういうことも必要でしょう。ただ、本来的には、同一の仕事を行っているとしたならば開業医と勤務医のドクターフィー相当分は同一であるべきでしょう。施設に関するコストには差がある筈なので、ホスピタルフィー相当分を含めると病院への配分比を高くしないといけないと思います。ここで問題となるのは、本来勤務医に配分されるべきドクターフィー相当分が内部留保に回されたり、他のスタッフに「相対的に」過剰に配分されたりするとインセンティブにならないということです。
サンクション論はそうした行為を防ぐことが勤務医への適正な配分を保証するために必要なのではという意図です。

竹庵さま
>ただ、本来的には、同一の仕事を行っているとしたならば開業医と勤務医のドクターフィー相当分は同一であるべきでしょう。

確かに同一の仕事であればそれでも良いとは思いますが、現実には高度医療であっても全くそれに対する評価がないのが現実です。本来、こうしたインセンティブや報酬の設定は、勤務医・開業医の別にかかわらず、地域医療・社会における必要度と希少性によって評価されるべきものであると考えます。それがないからこその現在の惨状なのではないかと思います。そう言う点では何をして「同一」と見なすのか?と言う観点も必要であるかと思います。

地方小児科医さま

専門医として活躍されていると推察いたします。厳しい小児科分野で頑張られていることに敬服します。

大きな視点からみると、国民の健康を守るのに最も効果的なことは、健康的な生活を広めることです。次にできるだけ早期に異常を見出して治療を開始することです。またできるだけ病状の悪化を防ぎ、少しずつ悪化するどうしようもない疾患について、長年付き合って気持ちの折り合いをつけていく手助けをしています。病院の専門医とは全く異なる視点で健康見つめている開業医がたくさんいることをご理解ください。

収入に関しては生涯獲得収入と、疾病や死亡による損害を考慮する必要があります。退職金がない、有給休暇がない、休業補償がない、などなど開業には不利な点が多くありますので、開業医の所得が勤務医と同等以下となると、開業意欲はなくなります。北欧のようにクリニックがすべて公営なら問題はありませんが、日本では個人経営ですので、その分を見込む必要があります。小児科でも、開業医がいなくなると、病院はとんでもないことになります。レベルが低いと見えるかもしれませんが、内科や外科開業医が小児科医療のかなり大きい部分を支えてくれています。

でもこういう風に、本来議論すべき医師の計画配置の是非から違う方向に議論が発展するのはどうしてでしょう。病院も、開業医も、最適なバランスの上に国民の健康が成り立っています。これを需要と供給の中の経済競争で賄おうとすればそれなりのインセンティブが必要ですし、計画配置を行おうとすれば配置の根拠が必要であり、配置を決めるための振り分け基準が必要です。配置の根拠は自由競争でも適正数の判断のため必要です。振り分けの基準は成績を使えば低い成績(必ずしも医師の優劣ではありませんが)の医師を配置された地域は差別だと言って怒るでしょう。そもそもいったいどれぐらいの期間振り分けるつもりなのでしょうか。長期にわたるのであれば完全に居住の自由に抵触するでしょう。

ふじたんさま

地方の総合病院に勤務している立場としては、やはり十分な臨床能力を持ちながら多くの医師が開業医に流れて行ってしまう現状は、残されたものとしていつも残念に思っています。やはり勤務医から開業医となる道筋自体には何らかの制約があってもやむを得ないのではないのかと言うのは、残されたものとしての率直な感想です。

もうこのスレはコメント欄にも載らないので、きっと誰も読むことはないと思いますので、この議論はまたどこかの折りにでも続けたいと思います。

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