審査員の夫 採択 最先端研究支援プログラム コメント欄

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年10月07日 11:46

 総額2700億円を配分するとして前政権時代に配分対象者30人が公表されている「最先端研究開発支援プログラム」で、配分対象者の中に、審査員の夫が含まれていることが分かった。このプログラムについては、鈴木寛・文部科学副大臣が就任早々「選考過程が不透明」と見直す方針を明らかにしている。(川口恭)

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コメント

>夫が応募しているにも関わらず審査員を辞退しない、または妻が審査員なのに応募するという夫妻のケジメのなさ

が問題なのではなく、

>ワーキングチーム24人の1人である川合眞紀・東京大学大学院教授

の「東京大学大学院」教授が選考委員であることが問題でしょう。

例の海道医師の厚労省研究資金配分の殆どを研究実績もないのに「東大教授」という肩書きだけで「東大医学部」教授が掠め取った事件と同じく。

私は東大の教授ですが、推察するに、これは「出来レース」とよばれ、そのための審査委員が選ばれていたのではないかと思います。この審査委員会の場を設定した官僚もその委員に指名された審査委員も、選ばれる予定の人も(互いのwin-winの利益があって)、そのことを知らない多くの立派な研究者がヒヤリングを受け(このときヒヤリングで話させることはガス抜き的なプロセスです)、数件、予定されていなかった研究者も選考され、一応ちゃんとしたという雰囲気をつくったほとんど茶番に近い審査委員会だと推察します。このようなことは、文科省の大型公募研究費ではよくあることのように推察しています。文科省の担当者がこのような大きなお金をつけることがよいと思う研究者なら、自分の責任で、その人と心中する覚悟で、お金をつければよいと思いす。また、こうしたことは若い研究者の成長に悪影響を及ぼすと考えまし、小学校・中学校の生徒たちがこの事実を知ったとしたら、科学技術に対する信頼はなくなり、将来、彼らは研究ということに税金を払ってくれなくなります。「医療崩壊」は厚生労働省の行政に大きな原因があるように思われますが、「研究腐敗」が起こっています。その原因は文部科学省の研究行政に他なりません。国際審査がよいかどうかはべつですが、この審査のプロセスを「わが文科省はこのようにして選考して2700億円を配分しました」と世界に向かって誇れるのでしょうか?

選考委員に企業の方がいらっしゃいますが、
採択された課題に、その企業から提出された課題が入っているのもおかしいと思います。
中心研究者・研究課題選定時における利害関係者の排除について
というPDFファイルが内閣府のサイトにアップロードされていますが、
そのルールが厳密に守られているとは思えません。

私は、米国で研究所のディレクターをしています。採択された研究者の奥さんが選考委員というモラルの低下は、日本におけるアカデミアに危機的なものを感じます。
特に、科学において良心がなければ、捏造や他人のデータの横領など、科学の根底を揺るがす問題が起こります。
課題の選択は、日本の科学研究の方向性を決めるきわめて重要なステップです。
今回の大型研究費は、日本で初めての試みです。
このような重要なプロジェクトですから、課題の選択過程を徹底的に検証し、違反があればしかるべきペナルティーを科さなければ、日本のアカデミアは崩壊の道をたどるでしょう。

こういう事実を、どうして大手のマスコミは報道しないのでしょう。
もっとどうでもいい話は報道するくせに。
マスコミも、官僚に肩入れしているのか、それともお上に逆らうと、
記者クラブに入れなくなるからでしょうか。だったら自分たちの
取材力だけで堂々勝負すればいい。それができないくらい、マスコミ
の力も(つまりオツムも)大したことないということでしょうね。

最終的に、政府、つまり民主党がどのように判断するかが問題になってくるのでしょうね。つまり、この方に幾らかでもお金が下りれば、民主党は選考過程を不問にしていると判断している事になるからです。

逆に、この方にお金が下りないのであれば、「さすが民主党、きちんと仕事をしているな」と評価されることになるでしょう。

> 採択された研究者の奥さんが選考委員というモラルの低下は、日本におけるアカデミアに危機的なものを感じます。

 これはモラルが低下しているのではなく、何がモラルなのかが分からなくなっているのかも知れません。

 組織論では前者を腐敗、後者を頽廃と分けて論じます。

私はこの世界の下々の末端にいるので、上の方で何が起こっているか、全然よくわからないです。それでも、選考そのものにいろいろありそうという雰囲気は感じ取っています。

ただ、

>夫妻の研究分野であるナノサイエンスには、カーボンナノチューブの発見者としてノーベル化学賞候補に毎年名前の挙がる飯島澄男氏がおり、飯島氏も応募したのに落選しているからだ。

これはおかしいんですか??
飯島氏が化学賞候補として名が挙がるのは過去の実績に対してであって、その人がこれからやることに関して必ずしもその分野で一番の提案をできたかどうかはわからない気がしますけど。

川合教授は、ずっと同じ手法でやってきたのでは?
http://www.kkcryst.com/uso/index.htm

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