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ニュース〜医療の今がわかる

臨床研修検討会4

前回積み残したアンケート結果が報告された。大学病院と研修指定病院との間に明らかな傾向の違いがあり、なかなか興味深いものがあるので先に見ておいていただこう。
その1
その2
その3

さて、マスメディアの報道によると、「臨床研修2年が1年に短縮される」らしいが、検討会を聴いていた限り、そんな結論は出ていない。ご覧いただきたい。

3人がプレゼンした後で、舛添
「様々なお取り組みをご説明いただいた。冒頭のアンケートの中身にも興味がある。医学生と研修医と3~5年目の医師とでどう変わるか。小児科を見ても医学生はずいぶん志望者が多いようだが、それがどうして減っちゃうのか、色々なクロスをかけて分析し結果を出していただきたい。福井先生のお話では、大学病院と研修指定病院とでそんなに違うのかなあと驚いたのと、こちらのアンケート結果とは食い違う部分もある。看護師の今後についても今検討会をやっている。それぞれもっともなご意見で、何が答えか頭が痛くなるのだが、すべて真実なのだろう。それぞれを総合するような立場が、色々な意見があって探りきれていない。しかし国民の求めているものを考えた時には、抜本的な改革も含めて、医師不足に対応するためという安直な考えだけじゃなくて、安心と希望のビジョンの延長線上にある」

高久
「小川(むつ)先生のところのアンケートは今のままでいいということ?」

小川(むつ)
「はい」

能勢
「今は指導医がいる。今後は指導医をどうやって確保するか」

小川(むつ)
「確保に関しては、これまでと大きな変化はない。弘前大からの派遣が主」

能勢
「数の中に大学院生も入ってる?」

小川(むつ)
「いない。パートでは来るけれど」

能勢
「大学で養成して送る方がいいと考えているか」

小川(むつ)
「7年目以上という現行の基準に従っている。来年度からは新基準で」

能勢
「質の保証は可能か」

小川(むつ)
「指導医の質を高めることも一方では大きな問題だが、病院の質を上げるために、教育病院になることで来る先生たちの質的向上も望める」

小川(岩手)
「医局に中堅医がいない中で大学に出せるのはいない」

小川(むつ)
「制度が始まった時には、しばらく入局者がいなくなるというのが大問題だった。大学へ行った時にはお互いに頑張りどころだと言ってきた。少しずつ増えてはいるが、しかし弘前大の場合、どこも教室がスカスカ。でも大学がしっかりしなければ医療の質は保てない。後期研修に関しては大学と連携しながら最近少し息をつけるかなという感じになっている」

矢崎
「アンケート結果を見て、臨床研修病院の満足度が高い。今後どうするか心配だ。小川先生のところは、研修医13名のうち12名が弘前大学へ戻っている。初期の後の行き先が見えていることで安心して来るというのもあるだろう。何かそこに工夫なりコミュニケーションがあるなら」

小川(むつ)
「別にこれということもない。ウチには後期研修を独自にできる能力はないので場合によっては海外研修も含めて専門医を取る取らないに関わらず学問に触れることの大事さは言っているし、指導医も誘いかけているというのはあるかもしれない」

(略)

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