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ニュース〜医療の今がわかる

臨床研修検討会4

嘉山
「どういう医師を国民が求めているのか。総合医のスタートにつくような人には素晴らしい。しかし例えば外科でいうところのE1という難易度の高い手術をやっているのは、ほとんどが大学病院。その教育力、が衰えるのでないかと危惧している。外科は肺炎から肝障害まで診られないと術後管理できないから教えている。難しいことのできる医師がぐっと少なくなってしまうのでないか。はだしの医師を何百人つくっても、それが国民の求めている医師とは思えない。米国はレジデント教育は素晴らしいがトップランナーをつくるのは実に下手だ。国民の求める医療の中にトップランナーも必要で、これだけでは済まない」

能勢
「初期研修を考えるには、それまでにどの程度の教育を受けてきたかが避けて通れない。どうやって医学部教育に乗っけていくかを考えないと」

高久
「共用試験のOSCE、CBT、大学ごとの卒業試験、国家試験しかない今の時点でどうするかを考えざるを得ない」

嘉山
「医師のキャリアパスを言うと6年間医学部で勉強して24か5で国家資格を得たあとに3つのコースがある。大学に残ると非常勤の医員、もうひとつは厚生省所管の病院に入る、ここでも非常勤、最後が一般病院へ行くコースでこれはインカムの高い常勤医になる。ところが一番キツくて難しいのは大学病院だ。なぜこうなるかというバックグラウンドには、教育にはお金がかかるのにかけてない、医療にお金をかけてない。ここにはマスコミの人も大勢いるから言うけれど、これを考慮していただかないで欧米と違うと言われても当たり前だ。医師のキャリアパスが、この国ではこんなに異常だ。文部科学省にも申し上げたい。このまま交付金を減らして行ったら医学部崩壊が起きかねない」

高久
「ようやく2年間ある程度の収入があることになったのだから」

嘉山
「もちろんそれをやめろと言っているのではなく、2年間を有効に使いながら、問題解決を探るべきと思う」

(略)
小川(順天)
「基本的な考え方のところ。指導医への処遇が大事だということを書き込みたい。研修医制度を考え改善・充実するには教育経費がかかるという話だ」

高久
「これは報告書の中に書かせていただきたい」

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