周産期・救急懇談会5
「国立大学の附属病院を巻き込むについては、その中に文部科学省も入れてほしい。大学病院の救命救急センターには交付金も補助金も出ていない。だから大学の中で金食い虫と言われて苦しい立場におかれている。大学病院は教育の場でもあるので、学生たちに、あれだけシンドイ思いして文句言われるならやめとこうかと擦り込まれる」
嘉山
「厚労省からも大学にいろいろと言ってくるが、普通の企業の業務命令には人員と予算がついてくるのだけれど、外口局長の名前で来るけれど、いつも裏は真っ白(予算・人員なしということ)。交付金も独立行政法人化してから4割ほど減っているので何かやれというなら、きちんと手当てしてほしい」
舛添
「臨床研修の検討会を合同でやっているんだから、やれると思う」
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・受け入れ体制
海野
「確認しておきたい。財政支援を検討するの主語は何か。厚労省か」
岡井
「財政に関してはそれでよい」
大野
「たとえベッドがいっぱいであっても総合周産期母子医療センターは受けなければならないのか」
岡井
「ねばならぬではなく、そのような余裕のある施設をめざしたいということ。余裕ができた暁には当然それだけの責任も伴う」
大野
「なぜそういう質問をするかと言えば、愛知県の周産期医療協議会の会長からよく問い合わせされるのだけれど、最終的にどちらの方向へ向かうのかの方向性を知りたい。ハコを大きくするのには時間がかかるが、しかし方向性が出ていればそちらへ走り始めたい。とにかく受けていくという方向で整備するのか」
海野
「その件は地域の実情に即して育てていこうということのみで方向性のコンセンサスはない。それぞれの地域にしても、実情を精査しないと明確なことは言えないはず」
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終了予定時刻を超え、午後8時15分
舛添
「岡井先生は徹夜明けの後、外来があったそうで連続36時間勤務になっている。これやっていると今日も徹夜になってしまうのでメールでも何でもやりとりして日程的に可能だったら年内にもう1回、それが無理でも御用納めまでに岡井先生のところに集約して、岡井先生にリライトしていただく形で案を出してもらって、それをもう1回ここでご議論いただいて、もしまとまらないようでも次の週にもう1回やれば1月半ばには結論が出せるだろう。そういう形でやった方がいいかなと思うので、ご提案したい」
岡井
「私の体力は大丈夫だが、ではこの先に関しては、そういうことでよろしいか」
(略)
舛添
「今日、参院の厚生労働委員会で雇用関連法案の強行採決があって、明日は委員長の問責決議が出る。そういう政治が政局でゴタゴタしている、この時期のこの時間帯にこういうまじめな議論をしているいる人たちがいて、そこに政務官は帰っちゃったけれど大臣・副大臣そろってやっているというのは特筆に値すると思う。政局がどうであろうと、ぜひこの提言を具体化できるよう省をあげてやっていきたい。今日、財務大臣との折衝があって、例の2200億円について何とか辻褄を合わせてきたけれども、誰が見てもこれが正しいという提案をすることが結局政治を動かすことになる。そのために皆さんの御協力をいただいている。医療は単に負担というだけじゃなくて、夢と希望への投資なんだ。人間の価値を高めることなんだから、雇用とか医療にきちんと投資すれば世の中明るくなる。社会価値を高めることになるんだ、そういう観点から医療体制改革をしたい。きっちりやることが日本の活力につながると思っている」