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ニュース〜医療の今がわかる

臨床研修検討会6その2


辻本
「基本理念も到達目標も変えないということ、臨床研修期間の2年を変えないということはありがたい。受入病院の病院ごとの個性も今以上に柔軟になっていくと期待できる。病床数で縛るのでなく症例数でというのもありがたい。ところで、P4の(2)の6個目の○。「取消になる」と書いてあるのは、これはどういう場合のことと理解すればよいのか」

厚労省
「基準を強化した場合に管理型の病院の基準を満たさなくなってしまったら、実情や実績を見て、一定の経過措置を設けるということ」

辻本
「今後の方向性として、そのように取消を進めていく可能性があるということか」

厚労省
「基準を設けた場合に満たさなくなってしまっても経過措置があるということ」

辻本
「くどいようだが、中小規模の病院の方が研修医の満足度は高いということと、今の話とが結び付かない」

高久
「プログラムの内容を評価する」

嘉山
「矢崎先生のお話にあったように国民が財政負担を後押しした。ただ、そこにあまりにも論理の飛躍があって、プライマリケアのできる医師がいれば全てうまくいくんだという風が吹いてしまった。小さな病院の満足度が高いというのは、本人の自己満足であって、患者さんの満足ではない。そこを間違えたらいけない。500床以下で研修を受けた1807人は本人の自己評価。エポックという公的なツールによる外部評価の仕組みがあるんだが、それをしてない人たちが1807人いる。非常にイージーな研修をやって、それで僕は満足だよと言っているのは患者さんによって良くない。かえって研修医が大変だあと言っているぐらいの方がいい。小さな病院にたまに凄い人がいるが、しかしそれは標準的にはいない、たまにいるだけ。研修を楽なところで受けるのは、先ほど大熊先生が言われたように肉はイヤ野菜イヤというのを許すのと全く同じ論理だ。ベッド数が全てではないけれど、しかしベッド数が少ない所には指導医がいないのも事実。全部ダメと言うつもりはないが、基本に制度は標準を見てつくらないといけない。特別に小さな病院にいい人がいるからといって、それで制度を作ってはいけない。ある程度の基準を設けないと、患者さんにとっての良質な医療というのを担保できない」

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