国民の健康づくり、今後の具体策は?
「さらなる分析はしないのか」「中身が分かるデータを示してほしい」―。厚生労働省が昨年末に公表した「国民健康・栄養調査結果」について、厚生科学審議会の部会では、今後の具体策に関する質問や要望が相次いだ。(新井裕充)
厚生科学審議会の地域保健健康増進栄養部会が5月1日に開かれ、厚生労働省は「平成19年国民健康・栄養調査結果の概要」を報告した。
同部会では、糖尿病や睡眠、喫煙など国民の健康にかかわる事項について審議しており、同日の会合は2007年4月10日の前回会合から約2年ぶりの開催。
部会長に選出された永井良三・東京大大学院医学系研究科教授はあいさつで、「ご承知のように、国民の栄養、地域保健の問題、そして生活習慣病、いろんな問題が山積しております。ぜひ皆様方のお力を借りながら円滑に進めていきたい」と述べて議事に入った。
同日の部会では、厚労省が2007年に実施した「国民健康・栄養調査」の結果などについて厚労省が報告。委員から、「さらなる解析はしないのか」「中身が分かるデータを示してほしい」などの質問や要望が相次いだが、厚労省の担当者は「本日の意見を踏まえて解析したい」と回答するにとどまった。
一方、同部会の委員からも具体的な提案はなかった。
厚生労働省設置法第8条によると、厚生科学審議会は「厚生労働大臣の諮問に応じて次に掲げる重要事項を調査審議」すると規定されている。
「次に掲げる重要事項」として、同条は「疾病の予防および治療に関する研究その他所管事務に関する科学技術に関する重要事項」「公衆衛生に関する重要事項」を挙げている。
「平成19年国民健康・栄養調査結果」について、厚労省の報告は以下の通り。
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