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看護教員は「専門家」を育てるのか、「人」を育てるのか

【永山座長】
 はい、貴重なご意見をありがとうございました。もう大分時間が押してきてしまったんですけれども......、はい、どうぞ。

【羽生田俊委員(日本医師会常任理事)】
羽生田俊委員(右).jpg 皆さんのご意見、専任教員の人数的な問題とかですね、継続教育の問題とか、いろんなご意見が出ていましたけども、一番感じるのは、皆さん経営がいい。学校、養成所、皆さんの経営がいい。

 (教員の)数がもっとあった方がいい。教員になった後に、教員の継続教育と実習病院にも行くというようなことをですね、実際に、絶対的に必要だと私も思っていますけども、学校の財源的な問題から全く不可能です。今言ったことが。

 ですから、この会議で、どうやったら教員の、この検討会の目的が、どういうことをすべきかということが一杯出てくると思うんですけども、その中でやはり現実化できるもの。その中で、われわれが何をできるかって選ばないと全くできないんですよ。ですから、県が講習会をやってくれるとかね、そういった補助的なことがないと、われわれとすると全く不可能に近い話ばかりになっちゃうんです。

 舛添(要一厚生労働)大臣の(看護の質の向上と確保に関する)検討会で、私が「財源が必要だ」と言ったら、めったに賛成しない井部さんが「私も羽生田委員の意見に賛成です」って、初めて賛成してもらいましたけど(会場、笑い)。今の井部委員の意見に私も賛成しますけども、本当に、もう少し国が、「看護師を養成するのは国の責任だ」と、厚労省、国が言ったからには、養成できるだけの財源というものを確保していただかないと、とても今の数も増やせないし、質も上がらないと思いますので、その辺はもう、どの検討会でもすべて、それがないと、もうどうにもならない。

 それから、実習病院もですね、(付属の)病院がないという話もありましたけれども、そういうところは実習病院を取り合いするんですよ。順番的に、(実習受け入れは)「大学」「短大」「養成所」「准看」という順番なんですよね。ですから、下からはみ出されるんです。だから本当に学校が実習病院を探すのはすごく大変なんですよ。大学がどんどんできてますから、大学はバスでドーンと実習病院に連れて行く。そうすると、そこにいた他の養成所なり、准看(養成所)の実習生が全部追い出されるんですよ。病院もやはり大学の実習生を入れた方が大学卒の看護師が残ってくれる可能性も出てきますし、やっぱり教えがいもあるんですよね、実習指導者が。能力的な問題もあり。

 ですから、そういう形で実習病院というものも、実習病院に対する補助も非常に少ない。ですから、「実習指導者を置きなさい」と言っても、病院だけで実習指導者を養成して置くなんてことは不可能ですよ。大きな病院は別としてね。そういうところへ、われわれは実習を頼んでいますから、実習指導者を養成するお金も、学校から出してもらうということにしないと、どうにも動かないんですよ。
 ですから、理想の教員に少しでも近づけるべきだと思いますが、現実的にできることは何かというところで、いろんな意見の中で、これだったらできるだろうとか、そういうところを実際にやれるように、われわれとしては努力していきたいし、そういう理解をしてほしいなと思っていますので、その辺、ぜひよろしくお願いします。

【永山座長】
 はい。もう(終了)5分前になってしまいました。さまざまな角度でご意見を頂きました。最終的に、支援の経済的な体制というものがすごく重要だということでした。
 私は、学生が主体的になれるような教育。(今日は)学生のことはあまり出ませんでしたので、やはり教育の基本からすると、学生が主体的にいろいろできるように育てるというところがすごく重要ですので、一から十まで教員が手を取り足を取りというのは、いかがなものか。そこら辺り、今日はあまり出ませんでしたので、そこも少し考えて。あとは、(教員の)数の問題、それから能力の問題も必要なことだと(いう意見が)出ました。
 いろいろな角度から見なければならないなということが出てきたと思いますので、これは記録(議事録)に取っておりますので、事務局(医政局看護課)に少し論点を整理していただきたいと思います。(以下略)


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