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中央社会保険医療協議会―09年度第5回(6月3日)

竹中登一・日薬連会長(右).jpg 中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は6月3日、薬価専門部会と診療報酬基本問題小委員会を開催した。(新井裕充)

 薬価専門部会の議題は、「関係業界からの意見聴取」の1項目。

 基本問題小委員会の議題は、▽DPC(DPCへの参加及び退出) ▽その他―の2項目。

■ 薬価専門部会

 新薬の研究・開発費を早期に回収するため、新薬の価格を特許期間中などの一定期間引き下げない「薬価維持特例」の導入を柱とする日本製薬団体連合会(日薬連、竹中登一会長)の薬価制度改革案について、関係業界から意見を聴いた。

 同日のヒアリングに参加したのは、日薬連、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会、日本医薬品卸業連合会の4団体で、日薬連提案の「薬価維持特例」にそろって賛成意見を述べた。

 同日のヒアリングには、日薬連から▽竹中登一・日薬連会長(アステラス製薬(株)代表取締役会長) ▽庄田隆・日本製薬工業協会会長(第一三共(株)代表取締役社長) ▽長谷川閑史・日本製薬工業協会副会長(武田薬品工業(株)代表取締役社長) ▽澤井弘行・日本ジェネリック製薬協会会長(沢井製薬(株)代表取締役会長―の4人が参加。

 米国研究製薬工業協会からは、▽関口康・米国研究製薬工業協会在日執行委員会委員長(ヤンセン ファーマ(株)代表取締役社長) ▽アイラ ウルフ(米国研究製薬工業協会日本代表)―の2人が、欧州製薬団体連合会からはマーク・デュノワイエ・欧州製薬団体連合会会長(グラクソ・スミスクライン(株)代表取締役社長)が出席した。

 日本医薬品卸業連合会からは、▽別所芳樹・日本医薬品卸業連合会会長((株)スズケン代表取締役会長) ▽松谷高顕・日本医薬品卸業連合会副会長(東邦ホールディングス(株)代表取締役会長) ▽村井泰介・日本医薬品卸業連合会流通近代化検討委員会委員長、(株)バイタルネット取締役副社長)―の3人が出席した。

 昨年7月からスタートした日薬連の薬価制度改革案をめぐる審議は、これまですべて"門前払い"の結果に終わっていたが、5回目を迎えた同日、業界の説明に中医協委員は一定の理解を示した。業界トップの武田薬品工業・長谷川社長の登場で、ようやく"対話のステージ"にたどり着いたといえる。
 今後の焦点は、▽後発品の使用促進への取り組み ▽「薬価維持特例」の対象範囲 ▽「未承認薬等開発支援センター」の実効性―など。
 ※ 4団体の意見陳述は、こちらをご覧ください。
 ※ 質疑応答は、こちらをご覧ください。
 ※ 厚生労働省の会見は、こちらをご覧ください。

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