自民幹事長「医療費抑制は無理。税でしっかり」
【細田】
そもそもが医療費を所得のある人には負担してもらおうという思想だから。高額療養費制度だって凄い。70歳以上だと月に44,400円でできちゃう。70歳未満だと85,000円。
小泉内閣の時に医療費を増やさないようにしようということで三方一両損みたいなことをやった。医師の給料を下げて、保険料を増やして、薬価下げて、と。医局のボスがいるのはケシカランから医局を廃止しろなんてやっている間に、気づいたら田舎では医者がいなくなっちゃった。今ごろになって元に戻すってやっているけれど、あれは失敗というか、残念ながらうまくいかなかった。日本では医療費が増えても仕方ない。だとすると逆に税負担でしっかりとやらざるを得ない。
【梶原】
パイが少なすぎて奪い合いになっている。こちらの中原さんは、小児科医のご主人を亡くされた。
【細田】
多少は手当を増やしたけれど、それでも忙しすぎる。小児科もそうだし、産科も訴訟リスクがあるとかで田舎ではいなくなっちゃった。逆に救急は都会が大変。実は親父もお袋も東京で死んだ。90超えてたから寿命ではあるんだけれど、救急者が来て、じーっと待っている。5軒も6軒も病院に電話かけている。慌てて、虎の門へ連れて行け、新宿のJRへ運べと言ったけれど、間に合わずにこと切れちゃった。目に見えない被害は凄くあるね。
【梶原】
提言の最初の3項目は脱霞が関ということ。私も役人だったけれど、役人は責任取らないから。
こちらの冨栄さんはお子さんが白血病で、特効薬のグリベックの費用に苦労されている。皆さんこういう色々な思いを抱えている。抜本的医療改革をやってもらわないと一般の人の不満は解消されない。
【細田】
分かりました。どうしても専門分野だから、どうなっているか分からなかったけれど、親父とお袋が死んでみて、ギャーっとなった。