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ニュース〜医療の今がわかる

自民幹事長「医療費抑制は無理。税でしっかり」


【梶原】
 こちらの森田君は医学生。

【森田】
 医師が魅力的な職業でなくなってきている。志望者が減れば医療の水準に影響するのでないか。

【細田】
 医療費自体を抜本的に増やさないと対応できない。隠岐の島で産科医がいなくなったので探したら、兵庫県の医師が行ってもいいよと手を上げたんだけれど年3500万円くれと言う。そんなの無理だという話で、最終的に何とか県内で見つかったんだけれど、それでも田舎だと2000万円は必要。島根県で何が起きているかというと、岡山大で医師が足りないから引き揚げ、山口大で引き揚げ、広島大で引き揚げというように医師が次々に引き揚げちゃってる。ついでに看護師も一緒に連れてかれちゃって、どこもスカスカ。日本中でスカスカ。医局の弊害は除去しながらも、2年間地域に行って来い必ず帰してやるとか、いずれ開業するんだろうから地域で修業してこいというように事情を見て配置するようなのが必要。そのためにも、まずは潤沢な給料にしないといけないし、医師の定数も増やさないといけない。私は、地域へ行く学生は合格点を下げろと言っている。そういう風にしてお医者さんを増やす。

 基本的な疑問として、厚労省は大変な役所だから、ご存じのように。困ったもんだ。
(略)
 今の終末医療に費用がメチャクチャかかるのも事実。1人に1000万円以上。それがさっきの高額療養費の対象になって、どこの地域でも、ものすごい予算を食っている。もちろん何が適切かという意見はいろいろあるだろうけれど、そうした高い医療の多くが欧米ではやってないことであることも事実。これも直さないと、高齢者のムチャクチャな終末医療が若い人を圧迫している。

【梶原】
 そういうことは政治、行政、医療者からは言えないことなので、患者・市民の側から言わないといけないこともあると思っている。金の問題も社会保障税の導入というようなことを、我々もどんどん発信していかないといけない。

【細田】
 立派な医師、看護師がいることも事実。私も経験がないわけではない。でも、その人たちが無理をしている。感謝も忘れないようにしないと。報酬もちゃんと出したいし、労働条件も良くしたい。その上で適切な医療のあり方も考えられるだろう。問題は金なんで、あまりムチャクチャしちゃいかんということだな。

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