「医師が12.5万人不足」 ─ 本田宏氏の見解
文部科学省は1月28日、「今後の医学部入学定員の在り方等に関する検討会」の第2回会合を開き、病院関係者から意見を聴いた。
ヒアリングに参加した本田氏は冒頭、「患者さんを診察して若手も指導している一勤務医の心からの叫びとして聴いていただければありがたい」と挨拶して、こう述べた。
「私はこの10年間、なぜ日本は医師不足で医療が崩壊してしまったかを考えてきました。やっと、だんだん分かりました。日本の国には社会保障基本法、つまり憲法25条を守る基本法もないし、患者の権利基本法がない。グランドデザインがないから、医師をどれだけ増やすとか、どれぐらいの医療・福祉体制を取るかを決めようとしても決めようがない」
その上で、本田副院長は「日本の人口当たり医師数はOECDの平均以下でビリから3番目。シンプルに計算すると12.5万人不足」と指摘。病院などの医師が2.4万人不足しているとした厚労省調査について、「調査の前提がなっていない。ちゃんとした調査をしていない」などと批判した。
詳しくは、2ページ以下を参照。
【目次】
P2 → 私にとって最初で最後の機会
P3 → 日本にはグランドデザインがない
P4 → 日本の医療はガラパゴス状態
P5 → 医療が進歩すると医者が必要
P6 → シンプルに計算すると12.5万人不足
P7 → 実働時間を確認しない調査
P8 → 救急、麻酔、がん関連医が不足
P9 → コメディカルをできるだけ増やして
P10 → 勤務医は1人でいろんな役割
P11 → 相対的には余っている部分も
P12 → 茨城、埼玉、千葉に医学部を