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救急受け入れ、小規模病院で好成績―中医協・DPC評価分科会

■ 「救急体制の評価を」―西岡分科会長
 

[小山信彌委員(東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)]
 松田先生が出した救急入院の「処置をした、しない」という資料について。

 ここまで(細かく分析を)すると、中身が非常に複雑になってしまって、評価の仕方に、非常に困難性が出てきてしまう。もう1つの考え方としては、(患者数や割合ではなく)「そういう体制を取っている」というところで評価してあげるべき。

 救急の場合は、これ以上、(分析を)深くやっちゃうと、逆に現場がいろいろと混乱しちゃうんじゃないか? 
 ですので、先生の出されたデータ、非常に細かい、「処置あり、なし」と全部出ているが、これに1個1個、(新たな機能評価)係数を付けていってしまうと、ひじょーーに、その計算のやり方が難しく、ややこしくなる。

 逆に、ここら辺のところは、(医師や看護師の配置など)病院の体制を評価するようにするのも1つの方法かな、という......。つまり、処置や手術が多いということは、24時間手術ができるように人を配備しているというような評価に切り替えて、救急は人の数だけで評価するという方法も1つだと思うがいかがだろうか。

[西岡分科会長]
 これに関して、松田委員。

[松田委員]
 たぶん、今日の議論全体がそうだが、ここに出したものが全部、(新たな機能評価)係数になるということで分析したのではない。(新たな機能評価)係数を考えるための切り口を見出すためにこういう分析をしたと認識している。

 ですから、「9900割合」みたいなものを係数化することを考えているのではなく、同じ救急と言っても......。

 (今回の分析は)相川委員からの宿題だと考えているが、同じ救急であっても、土日の救急が多いのか、深夜の救急が多いのか、入院した患者さんに対してどういうことをしているのか、きちんと見る必要があるので、(今回は)そういう分析。ここに挙げたもの(データ)は、(DPC病院から提出される)「EFファイル」から取れるものばかり。

 個人的に言えば、そもそも「機能評価係数」の考え方というものが、固定費的なものをカバーするということで議論していると認識している。

 そうであれば、「体制を評価する」ということになる。例えば小児救急がきちんとできるためには、小児科医だけがいても駄目。基本的には、「全科当直」。耳鼻科がないと駄目だし、整形がないと駄目。そうすると体制をどう評価するかということになる。

 あともう1つは、小児救急は入院が少ないが、外来はすごく(多くの)患者さんが来ている。入院だけで見ると少ないが、外来の数を考えると、実は小児はすごく大変。精神科も同じだと思う。

 そうすると、やはり「スタッフィング」みたいなものできちんと評価する方が望ましい。ある程度、大きな病院でこうした患者さんの割合が高いということは、「スタッフィング」がいるからできる。そういう評価でいいのではないか。手術の有無も、それで評価できる。

[西岡分科会長]
 ということからすると、やはり、救急体制の評価というものを、どこかに入れていく。これはDPCの場合もそうだし、DPC以外の場合もそう。

 両方で入れていくということになるので、特別調査みたいな形を実施して......。

 もう1つは、(診療)ガイドラインの体制も、(特別)調査をしないと前に進まない。(候補に残っている)項目の中で、(特別)調査をやらなければいけない。ぜひ、(特別)調査をやっていただくという考えでよろしいだろうか。

 (了承。以下略) 
 


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