入院初期の点数引き上げを了承 ─ DPC評価分科会(6月29日)
< Ⅱ. DPCにおける調査について >
1. E・Fファイルについて
2010年度から導入される「新たな機能評価係数」の1つとして、「DPC病院として正確なデータを提出していることの評価」が採用されることがほぼ確実だが、これに併せて、「様式1」(診療録情報)の「必須項目」と「非必須項目」を見直すことや、「E・Fファイル」(診療報酬請求情報)を統合する必要性が指摘されている。
厚労省は6月29日のDPC評価分科会で次のように議論を求めたが、E・Fファイルの統合などは継続審議となった。「特定入院料」などに包括される項目を「E・Fファイル」(診療報酬請求情報)に入力することは合意した。
(1) ファイルの統合について
E・Fファイルについては、重複している入力項目が多くあり、2つのファイルを統合するべきとの意見があったが、どのように考えるべきか。(2) 入力の内容の見直しについて
E・Fファイルは、出来高制度の規定に従い入力する。そのため、特定入院料等の処置等が包括されている点数を算定する場合には、E・Fファイルに、これら特定入院料等に包括される項目は入力されないが、どのように考えるべきか。
2. 様式1について
厚労省は、「患者の重症度等を評価するため必須項目と非必須項目を設けているが、この項目について見直しを行うべきとの意見があったが、どのように考えるべきか」と意見を求めた。
委員からは、「非必須項目は医事課から評判が悪い」との意見が出た一方で、「重症度を評価する上で重要」との意見もあり、継続審議となった。
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3. DPC調査の通年化について
厚労省は、6か月分(7~12月)のデータを2年分で12か月分としている現在の方法を変更して、1~12月のデータをすることを提案し、了承された。
松田晋哉委員(産業医科大医学部公衆衛生学教授)は、「脳血管障害が起こりやすい1~3月のデータがないので、ぜひ通年化をやっていただきたい」と賛成した。