情報の洪水 悪意か故意か 一つ一つ見極め必要 がんセンターシンポ
鈴木
「基本は個別の案件ごとの話として、一般論を申し上げるならば、勝負は通常国会以後どういう世論を盛り上げていくか。今日のこの場もまさにそうだが、このような国民的議論の熟度を質量ともに上げることが、足立さんが今回入れた条文を形にすることにつながる。
我々が今何をやっているかというと、インテリジェンス能力というか、情報の洪水の中にいて、その中に悪意か故意かは分からないけれど、色々な精度の情報が混じっている。要するに情報の精度を一つ一つ見極めながら、文部科学省ではもうほとんど終わったけれど厚生労働省はまさに今真っ盛りだと思う、そういう諜報機関のような作業をしなければならない状況に置かれている。
情報の精度を確認するには、その一つ一つについてダブルトラック、トリプルトラックでウラ取り・確認をしなければならない。全ての情報が100%正しいということはまずないし、同時に100%誤りということもそんなにない。あらゆる情報が、参考になる部分と捨象する部分とでできあがっており、個人個人がその能力を持っていないといけないのだけれど、しかしまた個人の能力だけに依存するというのは人事次第でどうにでもなるというバクチみたいな話になってしまうので、そこをシステムとしてどうするか。基本的には、もう一つの情報のチャネルをつくっていくことが大切になるだろう。そういう情報の複数のチャネルをいかに作り上げていくかということが始まったのだということをご理解いただき、ご支援いただければと思う」
あっという間に予定の時刻を過ぎ、司会者は会場からの質問を募る。
成育医療センター・久保医長
「母子感染を防ぐためには学校の役割も大きい。米国では予防接種してないと学校に入れない。しかし、日本ではそういうことをしてない。文部科学省の担当者に話をしたら、厚生労働省が義務接種にしてくれればやるということだった。ここに副大臣も来ているし日本でもぜひやってもらいたい。それから無過失補償は訴訟の制限も同時にないといけないはずだが、そのような訴訟権の制限は難しいと聞いた事がある。その辺を取り込むようにしてもらいたい」