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ニュース〜医療の今がわかる

新型インフル 議論そのものを公開 足立政務官ヒヤリング


 森兼
「スケジュールに関しては理解した。既に流行が立ち上がってきている。2週間の差は大きい。だから何だと言われれば困ってしまうのだが、最初に決めたポリシーを守るのは賛成で、しかし一方で2週間の差も大きい。まさにギリギリの政治的判断になると思う」

 正林(インフルエンザ対策推進室長)
「私も発言してよいか」

 足立
「もちろん」

 正林
「パブコメを取った時、医療従事者を優先することに対しての意見が厳しかった。なぜ重篤な人の前にピンピンしている医療従事者に打つのか、と。いやそうではない、そういう方を診療するために優先接種するんだと。裏返すと本来守らなければならない人の診療に従事していない人にまで全部打ってしまうと納得が得られないのでないか。2週間の差は大きい。順番が引っくり返っておかしなことになるかもしれないが」

 岩田
「ある開業医さんの意見だ。その人は医師1人、看護師1人、事務3人でやっている。事務の人が1人倒れると、その仕事を医師が被らなければならなくなって結局倒れるのは一緒だと言っていた。

 プライオリティ・リストは政治の問題。ある程度のコンセンサスを得たらゴーするしかない。納得できない人にはごめんなさいして、関係者全員が満足するなどということはない。打つ打たないじゃなくて、いずれ全員に打つんだけど順番ですよという話にしたらどうか。たとえばPTさんOTさんが倒れたらリハビリはできなくなるけれど、しかしライフラインとしての医療よりは緊急度が低いのでないか。ゆくゆくは必ずあなたにも行き渡りますから待っててください、と。

 とにかく、この話は国民全員にというのが前提だ。もちろん希望しない人もいるだろうけれど、少なくともチャンスだけは担保すると明言しておかないと、現場で怒号や非難が飛び交うことになってしまう。国民全員にとしっかり言うことが必要だ」

 足立
「20代から50代の健康成人には1回で有効な可能性が高いから医療従事者への1回接種もありうべしということで、第二カテゴリーの方を2週間早く打つかは政治判断で我々で判断させていただく。
 
 第二カテゴリーの人に2回打つかという話だが、その結論はもっと先になるべきだろう。現時点で11月はじめに打ち始めて、その後で1回か2回か決める」

 後で決めると言いながら、語尾で語るに落ちている。マスコミの記者たちは気づかなかったのだろうか。

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