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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼11 薗部友良・VPDを知って子供を守ろうの会代表(下)


村重
「そこを役人が抱え込んで自分たちだけで何とかしないといけないと思って情報公開しないとですね、いつまでも同じことを繰り返すのです。そうではなくて、情報を全部公開して、国民がデータを見て議論して、みんながハッピーになるような制度の概念を皆さんが持っていただければ」

薗部
「免責と言うと、責任逃れだと日本の国民やマスコミでは誤解される可能性があるのですが、そこの所をどのように伝えていったら理解されるのでしょうか」

村重
「そこも情報公開して考えていただくことでしょうか。調べていただいたようなデータを出して、病気の頻度がこれだけ、有害事象の起きるのがこれだけという確率の問題だから、こっちを取った方がハッピーでしょう、ベネフィットの方がこんなに大きいんだよというのを分かっていただかないと。その上で、その背景にどういうボトルネックがあって今はワクチンをあまり打ててない結果として、病気になってしまっている、命を落としてしまっている子供たちがこんなにいることをまず理解していただいて、それで次にどうしましょうということですね。ボトルネックが役人の責任逃れにあって、その結果子供たちの命が危険にさらされている現状を多くの方に知って考えていただければ、皆で助け合い十分補償すれば誰の責任も問わない、問う必要がなくなる、という免責の考え方にたどりつくのではないでしょうか。その結果、子供たちの救える命を救えるのですから」

薗部
「厚労省に悪いことをしようと思って入った人はいないと思います。現実問題として、私が厚労省に入ったとして同じ問題がきたら、やはり同じことをしてしまうと思います」

村重
「誰がやってもそうなります。周りの環境がそうなってますから」

薗部
「百年河清を待つのでは遅いので、そこのところをどうやって直していくかが問題ですね。結局、上の方が保護する気を見せてくれないならば、国民が保護するか、国会議員が保護するかしかないでしょ。これに大きく関係するのがマスコミの方々だと思います。でもそういうのがない限りは国民の不幸が続きます。これこそ悪循環ですから。でも、こういうことがオープンでみんな議論される世の中になってほしいというのが私の願いです」

村重
「結論ありきで始めるのではなく、みんなで考えていただきたいですね。現状のデータを見てですね」

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