村重直子の眼15 長尾和宏・長尾クリニック院長(4)
長尾
「先生やっぱり面白いね。それを次の本には書いていただいたら。なるほどね」
村重
「国が決めるのが当たり前だと思ってしまっていること自体が」
長尾
「すごい間違いなんやね。はぁー」
村重
「多様性というか、一人ひとりニーズは違うので、違う答え方をすればいいんですよね」
長尾
「はぁー、初めて聴きましたわ。今までそういう国が決めるもんやと思ってたんです。僕ら末端からしたら、常にそういう風に思ってたんで。あのそういう先生の言われるような方向性に行ってくれたらいいなと思います。でも日本人の特性というか、お上の指示待ちの国民性もあるでしょう」
村重
「そこがおかしいと思うのは、専門家は患者さんの目の前にいるんですよ。目の前の医療スタッフが専門家なのにもかかわらず、素人のお上の言うことを信じる、それがないと動けないというのはおかしいですよね。目の前の専門家をもうちょっと信頼した方がいいんじゃないか、国を信頼して待ってても何もしてくれませんからね。あなたの治療を国はしてくれませんから、目の前のお医者さん看護師さんを信頼して」
長尾
「それも書いてほしい」