医療計画への取り組み ~ 千葉県の事例 ~
■ 首都圏3県の医療資源
【千葉県健康福祉部・井上肇理事】
その下のグラフは、この高齢化のスピードとは全く独立した要因によって医療資源を首都周辺3県は抱えています。
これは、首都周辺3県の医療資源を人口あたりの医師数、人口あたりの看護職員数、人口あたりの一般病床数という形で、全国平均と比較をしてみたものです。
神奈川、千葉、埼玉と、いずれも医療資源に関しては全国でも最も低い部類です。特に千葉県は医師数で45位、看護職員数で45位、病床数で45位。これは、医療資源の総合力という意味でいうと、おそらくは最下位になるだろうと思っています。
3県共通した課題ですが、今後最も速く高齢化が進む中で、最も医療資源が少ない状況にあることを千葉県は認識をした上で、保健医療計画を作っているという背景の説明をしました。ちなみに、千葉県の保健医療計画の改定時期は今年の4月で、いまはまさに改定の準備の最終段階にあるという状況です。
次の頁のスライド7は余談ですが、東京及び周辺3県は、国連の大都市ランキングでは人口の大きさでナンバー1に入る大きさです。
東京都ではなくて、東京を中心とした人口集積地というのは、国連の定義上は世界最大の都市です。いま、この世界最大の都市の特に人口通勤圏の周辺部が急速に老いており、ここでどういう対策を取るかということは今後続く、ほかの大都市の高齢化ということをも踏まえても、世界的な意味合いを持つのかなという思いも込めて、我々日々の仕事をしているという余談でした。
【目次】
P2 → 千葉の保健医療課題等
P3 → 今後の50年間が高齢化という観点
P4 → 高齢者人口がどこで増えているか
P5 → 首都圏3県の医療資源
P6 → 医療提供維持のための千葉県の課題
P7 → 千葉県取り組み事例①
P8 → 千葉県取り組み事例②
P9 → 千葉県取り組み事例③
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