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メタボリックシンドロームお前は何者?

こうなったら治療開始です。
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 さて、内臓脂肪組織がどこまで大きくなると不都合が起きてくるのでしょうか。
 研究によれば、内臓脂肪の断面積が100平方㎝を超えると、急にリスクが高くなるようです。体格や体質に個人差があるようにリスクにも個人差はありますが、現在のところ、ここが分岐点として設定されています。
 とはいえ、内臓脂肪の断面積というのはCT撮影しないと測れません。早めに警報を発するという目的からすると、そんなに費用をかけずに簡便に分かった方がよいわけです。そこで代用の診断基準として用いられているのが、「男性で85cm以上、女性で90cm以上」のウエスト径です。このラインを超えると、内臓脂肪が溜まり過ぎの疑いありです。(測り方はコラム参照)
 ただし、ウエスト径が太いからといって、本当に内臓脂肪が溜まり過ぎとは限りませんし、内臓脂肪が多くても働きは正常な人もいますので、内分泌異常が起きているかどうかを見るために、2つの条件が加えられています。
 通院中の皆さんの場合、既に条件を1つ満たしてしまっている場合も多いでしょう。おそらく皆さんも気づかないうちに、医師がメタボリックシンドロームのチェックを行っており、当てはまったら知らされるはずです。
 ウエスト径と血圧に関しては、医療機関にかからなくとも簡単に測ることのできるものですから、日頃からチェックするクセをつけておくとよいですね。
 間違いなく内分泌異常が起きているだろうということになると、治療の対象になりますが、その時点で動脈など体がどこまで傷んでいるのかを見極めなければならないので、二次的な検査が必要になります。
 さらに、一口に内分泌異常といっても、体質には個人差がありますので、体のどの部分からトラブルが出てきやすいかも異なります。その辺りの見極めも、治療方針を立てるうえで必要になります。

低体重児はリスクが高い?  メタボリックシンドロームは後天的に生活習慣病のリスクが高くなる状態ですが、先天的にリスクの高くなる状態もあるとの「成人病胎児期発症説」(バーカー説)が、近年注目を集めています。  大規模な疫学調査などから、胎児期の栄養不足によって小さく生まれた赤ちゃんは、数十年後に高血圧や糖尿病などになりやすいことが確かめられています。胎児期に増える細胞の中には、誕生後は一切増えないものも少なくありません。腎臓の細胞が十分に増えないまま誕生してしまったなど臓器の能力が劣る、あるいは体質が節約・脂肪溜め込み型に変わってしまったなど、胎内での栄養不足がリスクを上げていると解釈するのが、この学説です。  先天的にリスクの高い人は、当然メタボリックシンドロームにもなりやすいと考えられます。母親が喫煙したり過剰にダイエットをしたりすると、胎児の体重は明らかに軽くなります。生まれてくる子どもが将来苦労しないために、母親は責任重大ですね。
ウエスト径はヘソの高さで測ります。  男性と女性とでウエスト径の基準値が異なるのは、一般に女性の方が皮下脂肪量が多いからです。  測る際はリラックスして立ち、軽く息を吐いた状態で、ヘソの高さの周囲に水平に巻尺を回します。息を吐ききって腹に力を入れた状態で測ったり、「くびれ」の部分を測ったりなど、数値をごまかしたのでは意味がありません。念のため。

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