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もはや国民病。腰痛

33-1-1.JPG腰は私たちの体を支える「要」。
しかし超高齢社会に突入した日本では、
8割以上の人が、最低でも一生に度か二度は
腰痛を経験するといわれています。

監修/越智隆弘 大阪警察病院病院長
     黒澤 尚 順天堂大学教授

 この記事をご覧の皆さんも多かれ少なかれ、腰の痛みを感じたことがあるのではないでしょうか。「中腰の姿勢を続けると腰が痛い」「重い物を持ったら腰がギクッときた」などなど。国民生活基礎調査(厚生労働省)では、体に感じる不調の中で腰痛が男性の第1位、女性でも肩凝りに次いで第2位となっています。
 腰痛は人類が二足歩行を始めたときから背負った宿命。四足歩行では分散されていた上半身の重みがすべて腰にかかるようになり、体のバランスをとる役目も加わって腰に負担が集中したためです。
 さらに現代社会には、腰痛の原因が数多く潜んでいます。
 急速な高齢化が進み、長寿となったのもそのひとつ。骨や関節の老化が深刻な問題となってきました。組織がすり減ったり変形して、別の部位に負担がかかったり傷つけたりしてしまうのです。 背筋や腹筋、足腰の筋力も衰えて、その分の負担をみな腰が支えることになります。
 同じ意味で、運動不足や肥満も腰痛に拍車をかけています。運動不足になると体力や筋力が衰えてきますし、肥満はもっと直接的に負担を増やしていることは、お分かりいただけるでしょう。
 長時間同じ体勢でいる仕事や趣味などもNG。特定の筋肉にストレスを与えて緊張状態が続いているわけで、血液循環がうまくいかずに老廃物がたまりやすくなります。つまり筋肉に疲労がたまり、腰痛となるのです。
 また夏、冷房をガンガンきかせた部屋に長時間滞在するのもいけません。冷たい空気が背中や腰に直接あたると筋肉が緊張して血管が収縮し、血行が悪くなります。その結果、腰痛もひどくなります。

原因疾患は本当にさまざま

 腰痛はその字のごとく腰が痛む症状ですが、痛みを引き起こしている原因疾患となると、実にさまざまです。ご家庭の医学書を開いていただくと、ざっと見ただけでも10以上の疾患名が挙げられているかと思います。腰椎椎間板ヘルニア、脊椎分離症、脊椎分離すべり症、ぎっくり腰、筋・筋膜性腰痛症、変形性腰椎症、腰部脊柱管狭窄症、骨粗鬆症による圧迫骨折......。名前だけ読み上げても舌を噛みそうです。これらは通常、整形外科の守備範囲。次頁から、駆け足で見ていくことにしましょう。
 この他、がん転移など内科系の病気からも腰痛が引き起こされることがあります。いずれにしても腰痛が長引いたり強まったりした場合は、医療機関を受診してください。

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