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特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

「医行為」って知ってますか?

51-2-1.JPG私たちが医療機関で受ける治療や手術などの技術は「医行為」と呼ばれます。しかし、法律ではっきり定義されていないために、医療界で様々な問題を起こし、私たちが受ける医療に大きな影響を与えています。
監修/土屋了介 国立がんセンター中央病院院長
     亀田信介 亀田総合病院院長

何ですか?

 「医行為」とは、厚生労働省の通知によると、「医師の医学的判断および技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、または危害を及ぼすおそれのある行為」と定義されています。あいまいで何の事だかよく分かりませんね。
 要するに、私たちが医療機関で受ける治療や手術の内容について、「これやこれが医行為です」と法的に示しているものはないということです。根本的な部分の定義があいまいになっていることは、医療界の中で多くの問題を生み出す原因になっています。

医行為を続けるには医師免許が必要

 医療職に就くには資格が必要です。親が子どもの看病をしたり、道路で心不全を起こして倒れた人を一般の人がAED(自動体外式除細動器)を使って助けたりするような「医行為」は、その時に必要で正当な行為とみなされるので、行うための資格は要りません。しかし、「医行為」を医療機関などで継続的に行っていくには、医師免許が必要になるのです。「反復継続の意思をもって行うこと」を「業」と言い、医業は医師、歯科医業は歯科医師のみ行うことができます。
 一方で医師免許を持っていないのに、看護師は注射をしたり、薬剤師は調剤をしたりと、コメディカルも医師と同様に医行為を行っています。コメディカルが行う医行為は、「医師の診療の補助業務」と位置付けられているためです。医師の指示の下で行われる限り、他の職種であっても医行為を行うことができます。言い換えれば、医行為の最終的な責任は医師にあるということになります。

診療報酬は医行為の対価

 医療の代金である診療報酬は、保険医資格を取得した医師や、その医師の指示によってコメディカルが行う医行為への対価です。医行為の解釈は診療報酬に影響するため、医療機関や中で働くスタッフの行動にも大きく関わります。結果、私たちが受ける医療の内容を大きく左右します。
 あいまいである「医行為」をどう定義するかによって、診療報酬が変わり、医師の業務範囲も変わります。医行為は、日本の医療を規定する大元にある概念です。

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