「開業医の立場ではない」 ─ 中医協で日医委員 コメント欄

投稿者: 新井裕充 | 投稿日時: 2009年08月10日 12:26

 「開業医の立場で申し上げているわけではない」─。日医委員はこう釈明したが、開業医から見ると勤務医は忙しくないように見えるのだろうか。(新井裕充)

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コメント

日本医師会の常任理事として出席している藤原某が、「勤務医に対して私はそれなりに理解しているつもりなので、その辺のところは誤解のないように。」と発言しました。

「それなりに理解」している程度のこんなやつを常任理事にしたことを日本医師会は大いに恥じるべきです。
また、そんな程度の人間を「医師会代表」として中医協に送り込んできた唐澤会長には会長の資格がないと言わざるを得ません。

勤務医の月平均当直日数が2.7回という数字を見せ付けられると「勤務医の過酷な勤務実態を反映していない」と考えるか、「この回数で過酷と決め付けるのは如何なものか」と考えるかのいずれかではないでしょうか?
調査の詳しい実施方法が良くわからないので、断定はできませんが、藤原委員のような意見が出ること自体は読み方としてはありえるのではないかと思います。

>勤務医の月平均当直日数が2.7回という数字

そもそも藤原委員が言われるように、「勤務医に対して私はそれなりに理解している」のであれば、この調査結果の数字にホントカイナ?と思うのが、大多数の勤務医の実感でしょう。

で、もう一つ付け加えれば、労基法41条の宿日直の許可では、当直(労基法で言う宿直)勤務は、上限が週1回以内と決められています。つまり月に5回以上の当直を行っていると回答した病院は、自ら労基法違反であることを申告していることになります。

ですのでこうした法令規制を知っている病院事務方なら、「当院の当直は多い月でも4回を超えません」と回答するでしょう。2.7回という数字は、医療行政だけでなく、労基法をも所管している厚生労働省への「公式回答」の結果じゃないですかね。

>この調査結果の数字にホントカイナ?と思うのが、大多数の勤務医の実感

おっしゃる通りですね。それを逆のことというか、記事のコンテクストから推量して全く発言する必要のない場面で口にするというのはある意味正直な人なんでしょうね。

 そもそもこの種のアンケート調査には限界があり、また、この調査ではデータ収集の方法にも問題があるようですね。

> 今回の調査は、昨年12月から今年2月にかけて全国1151病院の勤務医を対象に実施。無効な回答や勤続年数1年未満の回答を除いた2389件(医師責任者)、4227件(医師)を集計した。

 全国9000弱の病院から1151病院ということであれば約13%であり、選択された病院の規模に大きな偏りがなければ、医師数にしておよそ2万人が調査対象となったはずです。

 ところが回答は6616人に過ぎません。回答率にして33%に相当しますので、3分の1しか有効回答ではないということになっています。

 この場合、回答者と無回答者の間に、この種のアンケート調査に回答・回収できるという状況で、既に大きなバイアスがかかっているのではないかという疑いが残ります。

 想定できるバイアスとしては、当直回数も多くて多忙な病院では、医師がこの種のアンケート調査には回答できないだろうということが容易に考えられます。

 また、医局人事で1〜2年でローテートしている層は、一般的には若年で、病棟業務と夜間・休日業務の中心的な戦力ですが、調査対象から排除されています。分析に当たって一定の意図が働いたのではないでしょうか。

 比較的余裕のある病院勤務医の回答をかき集めてこの数字であれば、これを下にして議論をしても始まらないでしょう。

 加工される前の生データの公開が必要です。

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