周産期・救急懇談会1
舛添
「先般、東京都において妊婦さんの受け入れがうまくいかずに、お子さんの顔を見ずに亡くなるという痛ましいできごとがあった。また、昨日来、杏林大の件も報道されている。地域医療と周産期医療の再生をしなきゃいけないということを如実に表している。私は墨東病院の視察にも行ったし、江戸川区医師会の訪問もした。また杏林大関連も検証調査をしている。10月29日には都道府県に対して確認と改善の通知を出した。
背景にあるのは医師数の絶対的不足の問題であると思う。安全と希望の医療確保ビジョン会議でご提言いただき、その具体化を進めているところだ。しかしながら、2件脳出血の事例が続いて明らかになった。周産期と救急の連携の部分に焦点を合わせて、専門家に集まっていただいた。また阿真さんには国民の立場から発言をいただきたい。ぜひいい連携策をつくりたい。
みんなで力を合わせて12月まで月日がないが集中的に議論いただいて緊急にまとめていただきたい。それと合わせて、我々の組織も局長が2人出てきていることで分かるように、この問題を2つの局が扱っている。我々も省改革の検討をしているところだから、局どうしでどう連携させるのか、省改革の検討会もやっているので、国民のニーズに合った役所に変えるということが大事で私たちも改革をしないといけない。それを含めて総合的に検討したい。
タブーのない形で、大臣、政務官、役所の人間に遠慮する必要ない。国民のために何をやるか議論を深めたい」
事務局が、座長に産婦人科側からと岡井教授、座長代理に救急側からと杉本教授をそれぞれ指名。
岡井
「趣旨は大臣の言う通り。この会で何とかいい案をつくって解決に少しでも役立つよう全身全力で座長を務めて参りたい。12月までに3回か4回開きたい。本日は現状どういう問題があるのか次回からは、それを解決するためにどうすればいいのか検討したい。もちろん根本的には長期的な対応が必要だが、現状で解決できることがあればということで検討して、最後にまとめて提言を提出できればと考えている。特に周産期と連携の問題について、それぞれの現場からご指摘いただきたい。ついては墨東病院の件を受けて産科婦人科学会から提言がなされているので、それを海野委員にご説明いただきたい」
海野
「我々の心の中に、どこにもタテ割りが存在する。P3に書いてあるのは、周産期医療システム整備事業の具体的見直しをご検討いただきたい。もう一つ長期的視野からは、産科医の絶対数が不足しているために過酷な勤務にならざるを得ないということ、後ろの方にこのために調査していたわけではないのだが、学会で調査していた在院時間の調査結果をつけた」
岡井
「資料の2と3の説明を飛ばしてしまった。最初の予定では事務局に説明いただくことになっていたが、どうするか、ご説明いただくか」
事務局
「皆さんご存じのことと思うので先に進めていただいても」
有賀
「よく知っていない。報道されたこと程度で本当の所は実は知らない」
ということで事務局が説明。
岡井
「概要を掴んでいただければOKだと思う」
有賀
「経過の具体的なことは都の資料をよく見れば分かるということか」
岡井
「この事例を徹底的に検証する会議ではないので」
有賀
「産科の救急と普通の救急のネットワーク連携の部分について確認をしたい」
岡井
「墨東の件はそれがメインの原因ではない。しかし、これから母体の救急を考えるうえでは、特にそこが大切だろうということ。墨東の場合は2人当直しているべき所に1人しかいなかったのが根本的な原因。これを産科だけから見るのでなく、このケースから浮かび上がってくることがあればということだが」
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