臨床研修検討会5
高久
「必修科目について話をしていた。将来専門にする科を最初に回らせるべきかどうかという辺りも、ご意見うかがいたい」
福井
「一言だけ申し上げたい。議論が段階を踏んでいないから、プログラムが良いとか悪いという議論もできない。到達目標をきちんと考えてからでないと。しかし到達目標まで考え始めると、この検討会の短期で結論というのは不可能。正当な議論の仕方から外れていると感じられて仕方ない」
高久
「今までのカリキュラムで到達目標は達成されていた?」
福井
「全員を調査したわけではないが、外部評価も含めて見たところでは概ね達成されている。満足度も高いし、臨床能力も旧制度からは上がっている。どこをどう見たら、制度を変えるとよいという結論が出てくるのか、申し訳ないけれど分からない」
高久
「1ヵ月では意欲でないから、そこを何とかという意見から始まっていて、その他に大学から人がいなくなったという問題もあったけれど、それは本来は違う問題で到達目標そのものは見直す必要がなくて主に今のカリキュラムに対する不満を直していこうということで理解している」
斎藤
「今までの制度がリジッドに過ぎて合わない人もいたのだろう。今やろうとしていることはメニューの多様化。しかし余りに自由にし過ぎると基本的な所まで失われる。基本的な診療能力に対する考え方の違いだろう」
福井
「もし今使われている到達目標をそのまま使うなら、たとえば産科をローテートしないと到達できなくなるので、そういうのは修了認定しないのか。あるいは到達目標の方を変えるのか。変えないでそのまま必修を選択性にすると修了認定できない人が出てくる」
高久
「大学病院の特別コースで既に到達目標については緩めているのでないか」
福井
「堅持したままフレキシビリティを持たせると通知に書いてあった」
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