後期研修班会議11(最終・抄報)
土屋
「報告書の概要版は配ったけれど、ここに肉付けして正式な報告書にする。一番大事なのは国民に理解してもらうことであり、ビジュアルなものも余力で作っていただきたいと思っている。今日本が抱えている医療問題解決の要という図が描けないと支持は得られない。一般向けの報告書をつくっていきたい」
有賀
「開放系でフヤフヤしている所を整理したい。救急専門医は生きるか死ぬかの所を総合的にやっている。そこで産科的なこともできるべきだという議論がある。離島なんかだとそうかもしれない。しかし病院の救急医療の評価というのは、地域医療の中のどの部分を面倒みることを期待されているか、それを100として80とか70とか言うのだろう。やるべきことに地域差があるのは当たり前」
渡辺
「米国家庭医学会の神保先生を招いた時も『医療は文化である。アメリカの制度を全部日本に移すのは無理だ』という話をしていた。自治体レベルでも同じことが言えるのだろう」
有賀
「各自治体ごとに随分と景色は違うだろう」
土屋
「これを作る時には、医師会は2200億円の削減で目の敵にしているが、経済財政諮問会議も味方にすればいいと思う。それでなければできない。公をつくるんだという観点に立てば決しておかしなことではない。なので、報告書を内閣府にも届けたい。国全体の問題として認識してもらわないと、厚労省だけでは解決できない。(中略)班員の皆さんには4月になっても一般向け冊子を作るのに協力いただきたい。それを全部ひっさげて、規制改革会議の議長の所へ持っていきたい」
ということで、『一般向け報告書』がどんなものになるのか、と、規制改革会議がどう動くか。それ次第によっては学会や医師会も対応せざるを得なくなるのだろう。