後期研修班会議班会議2
この日は、日本専門医制評価・認定機構の池田康夫理事長、日本医師会の飯沼雅朗常任理事の2人からヒアリング。2人のプレゼンの内容は、追って公開される班のサイトをご覧いただきたい。ここでは、まさに真剣勝負という感じの質疑応答をご紹介する。
最初は池田理事長に対して。
土屋
「日本の現在は学会中心の専門医育成だが、アメリカはプログラムオリエンテッドという話だった。機構としては、その方向を目指すというか」
池田
「学会に投げかけたい。長い間専門医制度は学会がつくってきているし、これからも学会がつくっていかなければならないであろう。学会に、専門医が何人必要か、プログラムオリエンテッドの育成制度に対して専門性の指針を整備していただく必要があるのではないかということ、その辺で意向を各学会にお聴きしたいと思っている」
土屋
「理事長としては、プログラムの方向、しかし各学会全部の合意を得られていないと」
池田
「その通り。長い歴史があるので一朝一夕に変えることができない学会もあると思う。ただし、今後専門医にインセンティブを付けるとなったとき、患者さん側から要望がでてくると思う」
土屋
「適切な専門医数、これをどこが決めるか、これを最終的には機構で決める方向性なのか、各学会の決めた数を容認する方向なのか」
池田
「適正な数を出すことは大事だが難しい問題。何が適正か言いづらい。各学会はどういう試算のもとに適正な数を考えているかを問い合わせた結果としてそういう議論を巻き起こしたい。日本の医療で専門医の果たす役割を考えたとき、診療科の偏在や地域医療の問題を解決するひとつの策になっていくのかなと思う。プログラムも各都道府県に置くことになれば、当然そこで専門医が育っていく。地域格差の解消にも一石を投じる格好になっていくのではないか」
土屋
「各学会の総会うんぬんというお話だった。一方で、第2版の整備指針3ページに基本的に参加年限は問わないとなっているが、学会が守っていないということか」
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