医療事故調 国会議員シンポ
五阿弥
「皆さんの意見を伺っていると、刑事と行政処分を切り離すべきという考えが強いようだ。しかし大綱案では通知する範囲は極めて限定的になっている。さらに国民からすると本当に医者だけ免責でいいのかという思いになるし、逆に医者から見ても切り離してしまったら、警察が勝手に捜査するのでないかといことで萎縮医療につながる不安は消えないと思うのだが」
古川俊治・自民党参議院議員
「私は、刑事の過剰な介入への歯止めのためにも、何らかの関連づけは必要という考え方。だから同意見だ」
福島
「県立大野病院事件の時も、医療行為を警察がどう判断したのか分からず、医療側からすると不信感をぬぐえていない。どこからが業務上過失致死なのかが曖昧だ。WHOのガイドラインを考慮するならば、まずは抑制的にスタートを切って、運用していく中で改めて刑事処分のあり方を考えるような2段階でもよいのでないか」
足立信也・民主党参議院議員
(党代表選挙を巡る両院議員総会が開かれている中、こちらに来たそうだ)
「先ほど、福島議員が大綱案に賛成であるかのような誤ったことを言ってしまった。席に戻ってから話をしてみたら必ずしもそうではないことが分かった。ということは、ここに6人の国会議員が出ているが、厚労省案に賛成している者は1人もいない。話を質問に戻すと、我々は原因究明のための委員会を設け、報告書を捜査に連動させないと主張している。医療者だけで調査が無理なら、その時には捜査に頼るしかない。原因究明のための委員会が過失認定すべきでない。しかし大綱案では、認定してしまっているではないか」
小池晃・共産党参議院議員
「一切つなげてならないというつもりはない。しかし今の案では曖昧な部分が多い。故意に近い悪質な事例と言うのだけれど、医療の不確実性を考えると不安定な要素であり、これに委ねて刑事処分につながらないかという不安は当然に出てくる。始めるにあたっては、故意の事例に限定するなど、少し抑制的にスタートするべきなんではないか」
阿部知子・社会党衆議院議員
「そもそも何かあった時には、組織防衛的に隠すようにできている。刑事や行政の処分につながっている限り、この委員会には何ら真実は集まらないと思う。患者さんの求めるものが真実であるならば、キッパリ切り離すべきだ。今だって刑事処分相当のものは警察が独自に捜査している。カルテ改ざんについては医師法を改正して、しちゃいけないようにすればいい。この委員会は事実究明のみに絞った方がいい」
自見
「この委員会を作るという答弁を大臣から引きだしたのは私。当時から厚生省の局長には言っていた。『あんた達がつくっても暗礁に乗り上げるよ』と。今の状態だと、8割の患者は真実を知りたいと思って訴訟するのかもしれないが、8割の医者はたかられるんじゃないかと防御を固めてしまう。両方によいことがないと動かない。まず業務上過失致死の範囲がハッキリしないと。米国では明らかに故意の。。。」
大熊
「はい、会場で待っていて、京都まで新幹線で帰らないといけない方がいるので」と途中で割り込み「ここからは会場の方との質疑応答に。学会方式でマイクの所に来て質問を」