医療事故調 国会議員シンポ
古川
「最終的には何らかのシステムを2,3年のうちに成立させないといけない。どういう機関になるにせよ最初から完璧ということはないので、後から整えて行くことになるだろう。そのテーブルに乗るよう皆さんのご支援をお願いしたい」
福島
「委員会が必要だということは共有していて、早く成立をめざしたい。院内調査も重要だ。その両輪で事故調査にあたらなければならない。その中に懸念があることも、また事実。できた委員会がうまくワークしないといけないのだから、患者からも医療者からもコンセンサスを得られる形にすることが大切だ」
足立
「医療とは、患者と医療者の共同作業である。その意識を高めることしか、医療再生の方法はない。そのため当事者間の対話・説明・理解・納得を得られるような仕組みを構築しようとしている。事故が起きたら、まず院内調査、問題がある時は院外機関の関与もする。それは必要だ。しかし基準も曖昧なまま義務と罰を科す職権的な大綱案をそのまま成立させるのは反対だ」
小池
「行政処分が極めて不十分であることは間違いない。それが過度な刑事介入を招くことにもつながった。その点も併せて議論していく必要があるだろう。また厚生労働省に任せたらいかんということもあるが、だからこそ国会がある。各党の意見を聴くのは今日が初めてだ。よいスタートになったと思う。議論を進めるために頑張りたい」
阿部
「皆さんがどういう気持ちで裁判を起こしているのかは、私も原告側証人として法廷に立ったことがあるので、ある程度分かる。でもだからこそ医師に処分を科すという仕組みと連動しちゃうと、真実が出てこない。補償の仕組みを伴った裁判外紛争処理の機関を機動的に働かせることが必要だと思う。そこで患者さんを救済できるんだということでないと医師も情報を出せない。本当のことを知りたいといって訴訟には限界があるということを知ったのだから、全知全能の裁き手はいないんだということを認識してほしい。患者さんに補償する仕組みを同時に走らせないと、調査だけしてどうするのだろうと思う」
自見
「皆で助け合って補償していく、そんなシステムを作っていく。誰が悪いんだじゃなくて、きちんと国民が救われる機関が必要だと思う」
五阿弥
「刑事処分と切り離さないと真実を語れないというのが本当かなと思っている人が多いのでないか。先ほどの東海大病院のように(菅股氏の事例)真摯に対応しているところもある。全ての医療機関がこうした対応を取れば、そもそもこうしたものが要らないのでないかとすら思う」
大熊
「まず始めないことには進んでいかないのでないか。始めている国は既にたくさんある。国会でも議論していただきたい」