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ニュース〜医療の今がわかる

診療科の収支調査、狙いは医師人件費の実態把握?

■ 「医療経済実態調査との関係を整理すべき」 ─ 椎名委員
 

[椎名正樹委員(健康保険組合連合会理事)]
 分科会として平成20年度調査を議論して、「やがて」と言うか、そのうち、(中医協)基本問題小委員会に分科会長報告として上げなくてはいけないと思う。

椎名正樹委員0710.jpg その場合、来年度に診療報酬改定が予定されていて、既に医療経済実態調査が6月に実施されていると思うが、それとの関係というか、重なり合いというか、この平成20年度調査の結果をある程度、次回改定に活用するのか、できるのか、その辺の整理はどのように考えたらいいのか。

[田中滋分科会長(慶大大学院教授)]
 それは、(調査専門組織の)われわれが決めることではないと思う。

[小野太一・保険医療企画調査室長]
 今、まさにご指摘いただいたように、分科会長から(基本問題小委員会に)ご報告していただいて、この資料を基に中医協の基本問題小委員会で、このデータをどう解釈するかを議論していただくことになる。

[田中滋分科会長(慶大大学院教授)]
 われわれとしては、立場上、「使え」とか「使うな」とか言えなくて、「診療科別にこういうふうになっています」というところまで、報告は。

[椎名委員(健保連理事)]
 あの......、その通りだが、この調査と医療経済実態調査とのかかわりとか重なり具合とか、その辺をある程度整理して基本問題小委員会に上げてあげないと、なかなか基本問題小委員会できちんと理解してくれるかどうか、個人的には心配。ちょっと気になるところだが。

[小野太一・保険医療企画調査室長]
 ありがとうございます。恐らく近いうちに基本問題小委員会に報告させていただくことになると思う。その後、医療経済実態調査はまだ対象医療機関で調査票を書いていただいているような段階なので、集計はかなり時間が掛かるもの。

 (医療経済実態調査の結果が出た)その段階で、2つが"まな板"の上に乗るので、どういうふうに(両者の関係を)見ていくかはまさに基本問題小委員会の(遠藤久夫)小委員長とご相談をして、やっていきたいと考えている。

[田中滋分科会長(慶大大学院教授)]
田中滋分科会長(右)0710.jpg では、この報告に関する質疑はここまでとさせていただく。

 本日ご議論いただいた調査報告に関しては、先生方からのご意見を踏まえ、中医協の診療報酬基本問題小委員会の求めに応じて私から報告する。

 そのために、このデータ、報告について本分科会で了承しなくてはならないが、いかがだろうか。

 (反対意見なく、了承)

 では、了承いただいたとして、基本問題小委員会の求めに応じて私が分科会を代表して報告する。よろしいだろうか?

 (「異議なし」との声あり。了承)

 ありがとうございました。では、そのような取り扱いにさせていただく。2番目の議題に移る。(以下略)

 【目次】
 P2 → 赤字の皮膚科、「外来主体なのでこんな結果」 ─ 西岡委員
 P3 → 「10~15年前とは全く逆」 ─ 石井委員
 P4 → 「今の診療報酬で医療の高度化に対応できない」 ─ 猪口委員
 P5 → 「入院と外来を分けずにトータルで」 ─ 小山委員
 P6 → 「慢性期の中小病院が反映されていない」 ─ 尾形委員
 P7 → 「今後は『診療科群』という単位で比較すべき」 ─ 池上教授
 P8 → 「医療経済実態調査との関係を整理すべき」 ─ 椎名委員
 
 
 
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