規制改革会議・松井主査が帝京大病院へ
【鈴木英樹・内閣府参事】
帝京大学病院さんは、オラクルの広告でよく拝見する。
【冲永】
電子カルテは富士通のものを使っている。部門システムとの間をつないでデータベースに引き込む部分をオラクルに作ってもらった。今までは欲しいデータを電子カルテから引っ張ろうとすると別にお金がかかった。今は生体データも1秒ごとに蓄積される。
【鈴木】
異常値管理も。
【冲永】
できる。
【松井】
富士通はクラウドは提供しないのか。価格が何十分の1だから、ここ数年の間に一気に行くと思う。医療は特にクラウドに向いている。各病院が独自のものを持つ必要などない。全部借り物でいい。
【鈴木】
現実には、独立系がいっぱいある。
【松井】
電算機の時代からの囲い込みで来てしまったが、既にアメリカではクラウドに移行しているから、ここ数年で一気に行くだろう。
【中田】
今は病院ごとにローカルルールがたくさんあって、慣れるのが大変。診療報酬は全国一律なのに、情報管理の方が一律でないという非常に変な状態だ。
【鈴木】
本来は、厚労省が最低限の設計と標準化まではやらないといけない。
【松井】
クラウドの考え方がよく分からなかったのだが、勉強してみて、ああリービッヒの最小律だと思った。今までは各事業者で桶の足りない板の長さを足してああでもないこうでもないとやっていたわけだが、全体を大きな桶で囲ってしまえば全部の資源を有効に活用できる。それがクラウドだ。各自が桶の高さで差別化しても何の意味もなくなるから所有する必要もない。今は差別化のために無駄なお金を使っている。
【中田】
医師の仕事は情報を集めて解釈して行動することだが、情報がカネを生むわけではない。たしかに、そこへの投資はどうなんだろうと思う。