「適応拡大36品目、23年度予算で」 長妻厚労相
長妻昭厚生労働大臣は6日の参院予算委員会で、ドラッグ・ラグの原因となっている医薬品の適応外使用問題で、今年度補正予算に計上された開発支援費653億円を執行停止したことについて「まだ具体的な医薬品名が決まっていなかったので、有識者会議を立ち上げて36品目を選定し、本予算要求でお金をつけていく。平成23年度の予算できちっと差配する時間軸で検討し、それで十分に対応できると考えている」と述べた。(川口恭)
舛添要一・前大臣の質問に答えた。
この問題を巡る主なやりとりは以下の通り。
舛添
「補正予算の執行停止の問題で、未承認薬などの開発支援事業653億円が止まっちゃっているのは、総理、非常に残念。難病の方、薬がなくて困っている方、厚生労働大臣をやっていると毎日のように会う。財政にゆとりのない中で一日も早く薬を承認し一日も早く命を救いたいと思って努力をしてきたつもり。それで653億円をつけたのが、執行停止されて来年度概算要求に何も入ってない。
何のために執行停止したかというと、子ども手当てを含めて3兆円捻出するためにやっている、と。お金持ちで何も困ってない方に子ども手当てを差し上げるために、今目の前で命が大変だという方の予算を減らすのは、命を大切にする友愛を説く総理の政治姿勢と相反するのではないか」
委員長
「長妻昭厚生労働大臣」
舛添
「いや総理」
委員長
「まず長妻大臣」
長妻
「基金は3年分。枠は薬50品目。そのうち未承認薬の14は品目が確定したので、この部分の基金は執行停止していない。未承認薬はきちっとやる。36は適応外薬で、具体的な薬の名前がまだ決まっていない。これから有識者会議を立ち上げて、きちっと選定していく。その中で本予算の要求でお金をつけていく、こういう発想を持っているので、適応外薬についても影響の出ない範囲で差配させていただいた」