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病院と診療所の外来は「同一の医療サービス」? ─ 再診料の議論開始

■ 「同一の医療サービスを受けた場合は同一の料金」 ─ 白川委員
 

[白川修二委員(健保連常務理事)]
 初診・再診料について、診療側から(病院の再診料を引き上げるよう)意見が出たんですが、私どもの考えは「同一の医療サービスを受けた場合は同一の料金にすべきだ」というのが基本でございます。従って、病院と診療所で再診料が違うというのは、私どもとしては「納得いかない」というのが基本でございます。

 ▼ 同じ外来診療なのに、診療所のほうが高いのはおかしいとの主張。前回改定では、「同じといえるか」という点が問題となったが、この議論は中断したままになっている。後期高齢者医療制度の議論(主治医制)もあり、結論を出すのは難しい状況だった。

 ただ、(安達委員が)おっしゃる通り、政策誘導的に、「外来が病院に集中しないように」という政策があったことは承知しています。今後どうするかについては、初・再診料だけではなくて、外来管理加算を含めてトータルで考えるという方向ではないかと思っています。

 嘉山先生から、「5分という縛りはおかしいではないか」というご指摘が......。私自身も、時間で縛るのはいかがかと思いますが、逆に患者側から言うと、「何もなかったのに(医学)管理料を取られちゃう」という苦情も我々は受けています。
 (5分ルールの)趣旨は基本的に、「懇切丁寧な説明をする」、あるいは「治療計画をご説明いただく」という趣旨が生かされれば、あまり時間にこだわっているつもりは......。(ここで嘉山委員が、「すみません」と割り込むが) まだ意見の途中でございますので、ちょっとすいませんが......。

 それから、2つ目はですね、14ページ、15ページに入院外の診療所の診療科別医療費が出ています。これは診療所でございまして、病院のほうはなかなか......、今の佐藤課長のお話にもあるように、専門科別の分析は難しいのが現状とは思いますが、少なくともこれを見ますと、14ページの右の表(診療所における1施設当たりの損益率)を見ますと、最も危機感が高い「小児科」とか「外科」とか、「産婦人科」の利益率があまり高くない。
 2年前の診療報酬改定でも大分手を打ったんですけども、正確に比較したわけではないですが、あまり効果が表れていないのかなと思いまして、再診料、外来管理加算はこの辺を考慮してやらなきゃいけないなあという気がします。

 一方、15ページ(診療所入院外医療費の内訳)を見ますと、やはり診療科によって、初診料・再診料の占める割合が大きく異なっているものですから、複雑なマトリックスになると思いますが、何か解決する手当てを我々としても議論していかなければいけないのかなあと感じています。今のところ、感じだけでございますが、以上でございます。

 ▼ 打ち合わせ済みの発言だろう。

[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授、中医協会長)]
 はい、ありがとうございます。「診療科ごとに議論をする必要があるのではないか」という、そういう......、あれですね。

[白川修二委員(健保連常務理事)]
 はい。

 
  【目次】
 P2 → 同一の医療サービスといえるか
 P3 → 初・再診料で3つの論点を示す ─ 厚労省
 P4 → 「低いほうを高いほうに合わせる」 ─ 鈴木委員
 P5 → 「病院の再診料が100点でも病院集中は止まらない」 ─ 安達委員
 P6 → 「同一の医療サービスを受けた場合は同一の料金」 ─ 白川委員
 P7 → 「格差の理由が議論の出発点として必要」 ─ 安達委員


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