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ニュース〜医療の今がわかる

コメディカルの確保が病院経営に大影響?

■ 「専門職の技術の評価もされていない」 ─ 北村専門委員
 

[北村善明専門委員(日本放射技師会会長)]
 医療機関には多くの専門職が働いている。それぞれ専門性を生かして、患者の治療や療養に当たっているということは皆さんお分かりになることだと思います。
 ただやはり今、その診療(報酬)体系が、あまりチーム医療に対する評価がなく、さらに個々の技術の評価ですね。専門職の技術の評価がされていないということがありますので、それをどう評価していただけるかが一番問題になってくると思います。

 チーム医療の必要性については、やはり急性期、療養、精神病棟、ほとんど必要でチーム医療が形成されています。例えば、いろいろなかかわりがあります。糖尿病医療についてはやはり医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、その他、理学療法士、作業療法士、いろいろな方が加わってチームを形成して行っています。

 ただやはり、多くの専門職においても人手不足ということも病院によっては起きていますので、個々に負担がかかって仕事をしている。その中で、インセンティブ、モチベーションをどう上げていくか。そういう中で、個々の技術評価も必要だということで、(チーム医療の評価とは)別の話になるかもしれませんが、施設基準等にですね、やはりコメディカルの名称を明記するとかですね、そういう形でやっていただければモチベーションが上がる。

 例えば、私は診療放射線技師ですが、脳卒中ケアユニットの入院医療管理料ですね、それから、コンピューター断層(撮影)診断料の施設基準、そういうものにですね、コメディカルの名称を入れていただければインセンティブも上がっていくのではないかと思っています。診療報酬にとらわれないような形で評価していただけばと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 ▼ 入院基本料を「エイヤ!」で引き上げても、その中にコメディカルの評価が埋没してしまう恐れがある。つまり、入院医療にかかわらないコメディカルの技術が適切に評価されない恐れもある。コメディカルの個々の技術を診療報酬で評価していく必要性をもっと明確に主張したほうがいいかもしれない。

[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授、中医協会長)]
 はい、それでは坂本専門委員、どうぞ。


 【目次】
 P2 → 「何をもってチームと言うのか明確に」 ─ 白川委員(健保連)
 P3 → 「なんでもチームなんですよ、今は」 ─ 西澤委員(全日病)
 P4 → 「専門職の技術の評価もされていない」 ─ 北村専門委員(日本放射技師会)
 P5 → 「認定・専門看護師が横断的にコーディネートできる」 ─ 坂本専門委員(日本看護協会)

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